クリスマスのことをイタリア語ではNATALE(ナターレ)といいますが、クリスマスまであと1か月となりました。
イタリアでもクリスマス商戦が活発になるこの時期、トスカーナの食品卸販売会社「Baldi Federigo(バルディ・フェデリゴ)」では顧客のレストランやバール、小売業の経営者らを招待して試食&試飲会が開かれました。この試食&試飲会は毎年行われ、今年で20周年を迎えます。毎年1,000~1,400人もの顧客がこの会に訪れますが、バールを経営している友人からの誘いを受けて私も参加してきました。
ワインの品揃えは圧巻のひと言
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バルディ・フェデリゴでは、ワインだけでも約400のワイナリーのワインを取り揃えています。入口を入ってすぐのワインコーナーは圧巻の品揃え。
ワインの試飲コーナーでは30社ほどのワイナリーのワインがずらっと用意されていました。クリスマス商戦用とあり、シャンパンやプロセッコ、スパークリングワインの多さが目立ちます。
北イタリア・トレントのスプマンテFERRARI(フェッラーリ)からは、木樽の中で36か月熟成させた特別なスプマンテが振る舞われました。なるほど、木の香りをほのかに感じます。
「LUCE(ルーチェ)は日本人に本当に愛されているワインだよね」と嬉しそうに話してくれたのは、トスカーナの名門ワイナリーのFRESCOBALDI(フレスコバルディ)社。日本では1本1万2000円~2万円で販売されているスーパータスカンのルーチェですが、日本人と言っただけでグラスになみなみと注いでくれました!
トスカーナのワイン生産者に話を聞くと、雨が降らなかった影響でワイン生産量は例年に比べずっと少なくなってしまったとのことです。ただ質には影響がなく、美味しいワインができそうだということ。2017年のワインを飲むのが今から楽しみですね。
搾りたてオリーブオイルや生ハムなど、絶品グルメに舌つづみ
普段は倉庫となっている空間が試食コーナーに様変わり。今年の出来立てホヤホヤの新オリーブオイルも早速試食。生産者に話を伺うと、オリーブもまた全く雨が降らなかった影響を受けてオリーブの実は小ぶりで生産量も例年比べて激減し、オリーブオイルは苦みの強い出来になったそうです。
今年は試食コーナーに生ハムやサラミの製造販売会社Chianti Wild(キャンティ・ワイルド)が参加。
ここの特徴は、鹿や猪の狩猟者の名前や狩猟地と日時、さらには動物が病気を持っていないという証明を各商品につけて安心安全を保障していること。味の方もこれまた素晴らしいクオリティで、舌の肥えたトスカーナ州の人たちを魅了していました。
今年はジェラートの試食会もありました。フィレンツェの中心地にもショップのある人気ジェラート店Carabe’(カラベ)からは、新フレーバーの紹介。なんとオリーブオイルのフレーバーもあり、試食したところまさにオリーブオイル風味そのまま。それでいて絶品の味に仕上がっていて感動ものでした。
イタリアの年末に欠かせないものとは?
イタリアのクリスマスには欠かせないお菓子パネットーネも、チョコレート味やグラッパ味、ピスタチオ味などバリエーション豊かな品揃え。パネットーネは包装もとても美しいので、ついつい見た目で選んでしまいたくなるほど。
イタリアにもお歳暮のようなものがありますが、それがこちら。食べ物の詰め合わせです。ワインまたはスパークリングワイン、お菓子、パスタ、パスタソース、生ハム、瓶詰の食べ物などが中身ですが、さすがはイタリア。そのデコレーションがどれもこれも素敵なので目移りしますね。
さて今年のクリスマス、イタリア式にイタリアワイン&パネットーネのデザートでお祝いはいかがでしょうか?
【初出:この記事は2017年11月24日、初公開されました@AGARU ITALIA】