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マルコス・ポーラ氏のポートレートワークショップ開催

日本をはじめアジア各地で活動を続けるイタリア人のフリー・フォトグラファー、マルコ・スポーラ氏。彼の被写体は、女性ジャーナリストの取材風景であったり、自転車のフレームデザイナーのアトリエワーク、音楽家が演奏する隣でライブペイントに勤しむアーティストなど、現代人の「日常」です。その日常を切り取りながら氏は、その背景にある「物語」を写真の中に描きだします。


イタリア人のフリー・フォトグラファー、マルコ・スポーラ

被写体となるのは、タクシー運転手の助手席、散歩をいやがる犬、ホームを見守る地下鉄の駅員、托鉢僧の托鉢の中身、郵便配達の電動郵便バイクなど。ごく当たり前の日常にあって、誰もが見落としている背景や舞台裏の物語なのです。街なかではスマホを片手に自撮りしている女性がいます。開店前の蕎麦屋では、おかみさんがすのこを一枚一枚せいろに敷く様子がありました。靴職人はアトリエで「釣り込み」と呼ばれる作業中。指先に力を要するため、彼の指は不自然に曲がっていました。


イタリア人のフリー・フォトグラファー、マルコ・スポーラの作品
イタリア人のフリー・フォトグラファー、マルコ・スポーラの作品

イタリア人のフリー・フォトグラファー、マルコ・スポーラの作品

何気ない日常ですが、そこにはたくさんの物語があります。作品のコンセプトについて、彼はこう語っています。


「写真家としての私が、つねに探しているもの、それは「語るべき偉大な物語」です。物語はつねに表層ではなくその背景にあって、そこには私たちが今生きている時代・文化を書き残した貴重な文献でもあるのです。私が出会う素晴らしい人々、その「舞台裏」を紹介したいのです。彼らが何気ない日常に何をし、自らの使命を達成しているのか。それこそが私の写真にインスピレーションを与え、そうして同時に写真を見てくれた方々へのインスピレーションとなってくれることを願っています。」



マルポ・スポーラ氏が撮影するポートレートは、単なるポートレートではありません。その人の内面をも引き出す写真です。カメラの前に立つ被写体の表情だけでなく、一挙手一投足、その目尻の皺のひとつに刻まれた年輪までもが映し出されます。そんな彼のポートレート撮影を体験できるワークショップが、この1月15日、東京・銀座で開かれます。


VESTA外観

親交のある銀座のテーラー、VESTA by JOHNFORDで開催されるこのワークショップは、VESTAの顧客向けのイベントなのですが、当日の店舗でオーダーいただいたお客様や、後日の採寸予約をいただいたお客様の撮影も行ってくれるとのこと。メンズのスーツ、シャツ、コートをはじめ、レディースのスーツ、ワンピースやケープなどのオーダーも可能です。(参考価格:メンズスーツ¥110,000〜、レディスワンピース¥59,400〜)


じつはマルコ・スポーラ氏はフォトグラファーであると同時に、イタリアの某有名ファッション企業の役員を務めている異色の経歴の持ち主でもあります。プロのフォトグラファーにポートレートを撮影してもらう貴重な機会であるとともに、彼にファッションのアドバイスを受けながら、春の一着をオーダーしてみるのも楽しい機会となるのではないでしょうか。


https://johnford.co.jp/photography/