本物を知る大人男性は、スーツにこだわりを持つ方が多くいらっしゃることでしょう。中でも、イタリア製の生地は滑らかで光沢感があり、高品質のものが多くなっています。イタリアのウールミルブランドの中でも、エレガントできれいな艶のある生地を生み出していて、他とは一線を画すブランドがあります。それは、今年創業140周年の歴史を誇る、イタリアで最も有名なウールミルブランドの一つ「Lanificio Cerruti(ラニフィチオ チェルッティ)」です。
1881年に3人のチェルッティ兄弟が、イタリアンテキスタイル発祥の地ビエラにてブランドを設立して以来、現在まで変わることなく原料調達から生地の生産までを自社で一貫して手掛けています。1951年に経営に参加したニノ・チェルッティ氏は、1962年に初の高級メンズプレタポルテ「Flying Cross」を立ち上げ、多数の有名映画の衣装を手掛けるなど、ファッションの先駆者として活躍しました。クリエイティブなミルとして100カ国以上に広がったラニフィチオ チェルッティは、世界中で革新と品質を代表する存在となりました。
2018年からはロンドンを拠点とするファンド「ジョード・パートナーズ」より投資を受け、自社の工場設備に紡績と織機の革新的な技術機械を導入しました。高品質なメイド・イン・イタリーの価値を伝えながら、創造性、革新性、高品質というラニフィチオ チェルッティが創業時より持ち続ける価値を再構成することによって、ブランドとしての立ち位置を取り戻し、日本、中国、北アメリカといった牽引市場でのポジションを強化していくといいます。
そんなラニフィチオ チェルッティは、2021年10月14日、140周年を記念するイベントを東京・代官山にて開催。日本市場の再興を目指すべく、新CEOフィリッポ・ヴァッダ氏が、本国イタリからオンラインにて記者発表を行いました。
フィリッポ・ヴァッダ氏は、「ラニフィチオ チェルッティのように、イタリアの象徴的なブランドをリードすることこそ、私が情熱を注ぐことです。ラニフィチオ チェルッティの目的は、ただ絶妙なデザインの生地を製作するだけでなく、優れたサービスとともに、スタイルや創造性に貢献を求めるすべてのファッションハウスやブランドのリファレンスパートナーになることです。
新型コロナウイルスの世界的流行が世界経済に打撃を与えたのちの2021年は、世界経済の漸進的で永続的な回復の年のスタートと捉えています。ラニフィチオ チェルッティの使命と哲学は、今までもこれからも創造、革新、美の表明であり続けます。」と述べています。
また、イベント当日、デザイナーのニノ・チェルッティ氏への、FORZA STYLE編集長で、ファッションディレクターの干場義雅氏のスぺシャルインタビュー動画が初公開され、ニノ・チェルッティ氏から日本へメッセージが送られました。
ニノ・チェルッティ氏は、「私のキャリアを振り返ると、日本の顧客のみなさんには特別な思いがあります。当時の私にとっての日本市場は、チェルッティ社の海外マーケティング部長として、初めて担当した最も重要な顧客でした。そして、とても学びのある経験をしました。ヨーロッパ市場と同じ課題に、日本市場でも直面したのです。品質管理の問題と、問題解決へのアプローチの仕方に関することです。同じ課題でも、日本では問題解析の手法が異なり、合理的に対処しました。慣れ親しんだヨーロッパのやり方との違いから、学ぶことがたくさんありました。こうしたことから、私にとって日本はとても近しい国なのです。あれから何年もたった今でも、日本はチェルッティ社にとって非常に重要です。日本国と日本のみなさんが幸福でありますよう祈っています。日本がかつて世界に示した信じられないほどの歴史に敬意を示します。日本が新たな歴史に再び残る幸福な未来、心躍らせる素晴らしい過去に勝るような未来を築くことを祈っています」と語りました。
ラニフィチオ チェルッティの更なる飛躍を期待します。ぜひ、ラニフィチオ チェルッティに注目してみてくださいね!
https://www.lanificiocerruti.com/ja/