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まだ間に合う! 京都で開催中「GUCCI COSMOS(グッチコスモス)」展の見どころは?

GUCCI(グッチ)」が日本で初めて正式に紹介されてから60周年の節目である今年、ブランドの100年以上にわたる歴史と現代への系譜を紐解く展覧会「GUCCI COSMOS(グッチコスモス)」が、2024年12月1日(日)まで京都市京セラ美術館にて開催中です。


本展は、1921年にグッチが誕生した地、フィレンツェの姉妹都市である京都と日本をオマージュしたもの。アーカイブ作品を通じて、ブランドの革新の歴史とクリエイティビティの伝統を表現しています。


100年以上にわたり、世界中で愛され続けているグッチの歴史を、その豊かな発想や革新的なスピリット、クラフトマンシップ、文化的な影響力、コレクションルック、そしてオブジェのアーカイブといった多様な視点から考察。


「Time Maze」「Zoetrope」「Echoes」「Leisure Legacy」「Bamboo」「Red Threads」といった6つのセクションで構成され、1921年のブランド創設時から今日に至るまでのグッチの物語に触れることができます。 


グッチは比類ないクオリティを備えたイタリアンファッションという神話を築き上げ、今や世界中の人々が憧れを抱くブランドへと昇り詰めました。「GUCCI COSMOS」では、展示室を巡ることで、多くの方々に愛され続けているグッチの過去・現在・未来を垣間見ることができます。


それでは、早速「GUCCI COSMOS」での展示の中から、3つ厳選してお届けします。


1.「Time Maze(時の迷宮)」

アーカイブとは製品の保管場所であるだけでなく、イマジネーションが集積する場所であり、そこを探求する人々に生き生きとしたインスピレーションをもたらします。フィレンツェにあるグッチのアーカイブには、ウェア、バッグ、シューズ、アクセサリー、ラゲージといった様々なアイテムとともに、ヴィットリオ・アッコルネロがグッチのスカーフのために描いた「フローラ」プリントのデザイン画やカタログ、写真、広告、そしてレザーグッズの製造プロセスを記録した職人のノートといった資料や文献が収蔵されています。これらは当初、特定の目的のためだけに作られた一時的なものでしたが、今ではグッチの歴史を再構築し、その歩みを定義するうえで欠かせないものとなっています。


GUCCI COSMOSの起点となる展示室「Time Maze(時の迷宮)」は、ブランドのアイデンティティを確立した重要なタイミングやアイテムを織り交ぜながら時間軸に沿って配置することで、ブランド創設者グッチオ・グッチの誕生からサバト・デ・サルノがグッチのクリエイティブ・ディレクターに就任するまでのグッチの歩みを示しています。


こちらは、1947年に誕生した「グッチ バンブー 1947」。竹を炎で熱してカーブさせたハンドルにちなんで名付けられました。馬の鞍の形状から着想を得た曲線を描くレザーハンドバッグで、グッチのアイコンとなっています。


「フローラ」が初めて登場したのは、1966年にロドルフォ・グッチがモナコのグレース・ケリー大公妃に贈ったシルクのスカーフ。そのデザインは、ロドルフォの依頼によりイタリアのアーティストでイラストレーターのウィットリオ・アッコルネロが手掛け、四季折々の花を使った9つの花束をイメージしたものでした。


現在「フローラ」スカーフには、各デザインに少なくとも27種類の花があしらわれており、そのプリントには専門の職人による特別な技術が必要とされています。


2.「Echoes(クリエイティビティの系譜)」

波の動きを模した舞台に、グッチのコレクションルックが並べられ、ミラーに映し出されている展示室「Echoes(クリエイティビティの系譜)」。グッチは時代の変化をファッションへと昇華させながら、自ら時代を定義してきました。静と動を融合したこのインスタレーションは、グッチがコレクションやシーズン毎のテーマを発信するだけでなく、100年を超える歴史を通して常に時代の流れを生み出し、イマジネーションを具現化し続けていることを視覚的に表現したものです。


本展示は、トム・フォード、フリーダ・ジャン二ー二、アレッサンドロ・ミケーレといった歴代のクリエイティブ・ディレクターたちの作品を一堂に集め、その系譜を辿りながら、現在のサバト・デ・サルノのビジョンへと受け継がれているグッチのクリエイティビティを描き出しています。ファッションショーのオンライン配信や雑誌で目にしたルックなど、グッチの歴史を彩ってきたメモリアルなコレクションが目の前に広がる光景は、何ものにも代え難いものがあります。


3「Bamboo(バンブーの世界)」

この展示室では、グッチの真のアイコンである「グッチ バンブー 1947」をフィーチャーしています。1947年の誕生から現在に至るまでの変遷を通じて、このアイコニックなハンドバッグが長い年月を経ても、なおその魅力が色褪せないことを実感することができるでしょう。グッチの伝統と革新の象徴であるバンブーハンドルのハンドバッグによって、美への愛と卓越したクラフトマンシップという共通の価値観によって育まれた日本との絆を讃えます。


トム・フォードからサバト・デ・サルノまで、歴代のクリエイティブ・ディレクターは、このハンドバッグのオリジナルデザインを継承しながら、それぞれの美学を吹き込みました。バンブーハンドルは、グッチオ・グッチの三男バスコ・グッチが愛用していたステッキにヒントを得たと言われています。当時多くのステッキのグリップ部分には、軽量かつ耐久性のある竹をカーブさせたものが使用されていました。


展示台には、「グッチ バンブー 1947」のヴィンテージバッグに、日本を代表する伝統工芸作家とコンテンポラリーアーティストが、それぞれの匠の技と美学で新たな生命を吹き込んだ作品が並びます。これらの作品は、グッチの日本上陸60周年を記念したコラボレーションプロジェクトであり、グッチ銀座 ギャラリーで2024年9月まで開催された特別展「Bamboo 1947: Then and Now バンブーが出会う日本の工芸と現代アート」の一環として制作されました。


独自の美しさと耐久性を備えた素材であるバンブーは、このアイコニックなハンドバッグをはじめとした多くのアイテムに取り入れられ、グッチを象徴するエレメントとして、そのタイムレスな魅力でブランドの物語を彩り続けています。


以上、京都市京セラ美術館にて開催中の展覧会「GUCCI COSMOS」についてご紹介しました。1200年の歴史を持つ古都・京都で、世界中の人々から愛され続けているグッチの過去・現在・未来を、ぜひご自身の目でお確かめください。


■グッチ日本上陸60周年記念展「GUCCI COSMOS」

会期:2024年10月1日(火)〜2024年12月1日(日)

時間:10:00~18:00(最終入場は17:00まで)

会場:京都市京セラ美術館 本館 北回廊1階 | 新館 東山キューブ

休館日:月曜日(祝日の場合は開館)

観覧料:
一般 2,200円(2,000円)
大学生 1,500円(1,300円)
高校生 1,000円(800円)

※価格はすべて税込み
※( )内は前売、20名以上の団体料金
※中学生以下は無料
※障害者手帳をご持参の方(付添の方1名含む)は入場無料です。
※京都市内に在住・通学の大学生・高校生は無料で入場いただけます。
※無料対象者の方は、学生証や住所のわかる証明書をお持ちのうえご来場ください。


●本展は予約優先制です。
美術館ウェブサイトより事前の来館予約(日時指定)をお願いします。予約のない場合、混雑時はご入場をお待ちいただく場合があります。


※障害者手帳をご持参の方(付添の方1名含む)、京都市内に在住・通学の大学生・高校生の方も予約をお願いします。


チケットは、京都市京セラ美術館公式オンラインチケット、チケットぴあ、ローソンチケット、イープラス、CNプレイガイド、セブンチケット、楽天チケット、アソビュー!、 ART PASS 等で販売。詳細は各プレイガイドにお問い合わせください。

京都市京セラ美術館|公式オンラインチケット(予約)