イタリア人男性の靴下事情
男性がスーツを着るとき、どんな靴下を履きますか?
スーツの下といえばふくらはぎくらいまでの、薄手の長めの靴下を合わせて履くのが定番です。色はスーツの同色系。イタリアでは同色系のマルチカラーのボーダーの靴下も人気です。ズボンの裾から靴まで隠す場所。肌を見せる場所ではありませんでした。
足元から肌が見えるスタイルは、バカンス以外ではあまり見かけませんでした。
しかし! ここ数年のイタリアでは靴下を履かない、もしくは外からは見えない短い靴下を履いて、履いていないように見せるというのがおしゃれな男性の間で大流行しています。
たとえ冬場であってもオフィスであってもこれです。
もちろん固い会社では靴下なしのスタイルはNGですが、そこまで厳しくない会社なら、オフィスでも靴下なし全然有りです。かっちりしたスーツに素足で紐で結ぶタイプのエレガントな革靴っていいですよ。
ちなみに靴から見えない長さの靴下はファンタズミーニ(オバケ)と呼ばれています。
この冬は特に、エレガントなスーツに足首を出して歩いている男性が目につきます。おしゃれな人ほど靴下を履いていない。寒くないのか気になりますが、寒くないのでしょう。
これを見慣れてくると、透けるタイプのスーツ用靴下が途端に古臭く感じるから不思議ですね。
もちろん、このスタイルが苦手! と言う人もいますよ。
というのも、足首を見せるにはラインのすっきりしたパンツが必須です。が、そういったパンツは全体的に細い。それをおしゃれに着こなすためにはどうしてもボディメイクが必要になってくるんですよね。
足首を出すためには、それにあったズボン、すなわちそれにあった身体・・・ということになってしまうんですね。
おしゃれは努力が必要なのだとつくづく思わせられた、イタリアの最近のメンズファッションでした。