イタリア男子にとってスタイルを決める重要なもの、それがヒゲ。ヒゲがおしゃれアイコンとなっているここ数年、イタリアでBarbiere(バルビエレ)と呼ばれる、 男性の髪の毛・ヒゲをメインに扱う理容店の人気が復活し、たくさんオープンしています。もちろん、女性も行くことができます。
イタリア語で髪を切る職業の名前は、Barbieri(理容師)とParruchieri(美容師)という、二つの名前があります。毛を剃ることができる/できないで区別するという俗説もありましたが、今はAcconciatore(アッコンチャトーレ)と統一して呼ばれるようになっています。とはいえ、Barbiereは男性向けというイメージはまだまだあります。
私の住むトリノにも、かっこいいバルビエレがたくさんあります。
おすすめのBarberia di cirteは、こだわりのオーガニック製品を使っているバルビエレです。お店もかっこいいので、自分が通いたいくらいです。
ヒゲとローマ人
今ではヒゲを伸ばす人がほとんどのイタリアですが、紀元前3〜1世紀にかけては、戦闘時に掴まれないように「ヒゲがない」のがローマ人でした。実際、その時期のローマ皇帝の彫像を見ると、ヒゲがありません。
ローマ皇帝でヒゲを流行させたのは、ハドリアヌス帝だと言われています。彼は、ヒゲを生やしていた古代ギリシャ人の習慣を復活させたのです。ハドリアヌス帝の後、ローマ人の間でヒゲが流行します。
ヒゲのトレンド
私の体感では、男性の8割がヒゲを生やしているイタリア。ヒゲのスタイルにも色々なものがあります。顔の形によって似合うヒゲを選ぼう!なんて髪型のようなヒゲ診断もあるくらいです。
最近のトレンドはこの2つ。
Sfumatura
スフマトゥーラ=グラデーションを意味するイタリア語です。顎のほうに向かうにつれて、だんだんと濃くなっていくように剃るスタイルです。毎日のお手入れが欠かせない繊細なスタイル。
Hipster
ヒップスター。口ヒゲと長めの顎ヒゲが特徴です。マスクの下からもはみ出るくらいの長さ。これにしているだけで、オシャレっぽく見えるスタイルです。只者じゃない感が素敵。
ヒゲ男子に聞いてみると、ヒゲのお手入れは、「週に2~3回洗う。リンスをする。くしでとく。オイルをつける。」と、意外に手間がかかるのだとか。
まだまだ知らないヒゲの世界。「もし男性に変われるのなら、一度はやってみたいなぁ」と思います。