INTERVIEW

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本格イタリアンオーナー、エリオさん直伝のカルボナーラ!本物のカルボナーラは炭の味

2022年11月14日〜20日の1週間は、世界イタリア料理週間です。イタリアの食文化のさらなる普及を目的に、全世界で展開される「食」の一大キャンペーンは今回で第7回目を迎えます。今年のテーマは「囲む食卓、持続可能性、創意工夫 人と地球にやさしいイタリア食材」。日本では、イタリア大使館主導のもと日本全国各地で様々なイベントが実施されます。


そこで、Webマガジン「ITALIANITY」ではカルボナーラにフィーチャー!東京・麹町の本格イタリアンレストラン『エリオ・ロカンダ・イタリアーナ』のオーナーであるエリオ・オルサーラさんから、本場イタリアのカルボナーラレシピを教えていただきました。ぜひおうちでも作ってみてくださいね。


協賛:イタリア大使館 / エリオ・ロカンダ・イタリアーナ



カルボナーラとは?「ワンプレートでお腹を満たす」農家の食事が原点

『エリオ・ロカンダ・イタリアーナ』にて「ITALIANITY」アンバサダー、ティツィアナさんがお話を伺いました。


ティツィアナさん(左)ブランディングのスペシャリスト。現在はコンサルタント、ブランドアンバサダーとして活動中
エリオ・オルサーラさん(右)イタリアのカラブリア州に生まれ。過去30年間に渡り、あふれでる情熱と料理に関する幅広い知識を日本の人々に伝えています

――カルボナーラの起源を教えてください。


エリオ:カルボナーラにはいろいろなストーリーがあります。ローマのイメージが強いと思いますが、カチョエペペもアマトリチャーナも、ベースはすべて同じです。


かつて山で木材を切る仕事をしていた人たちは、みんなパスタを食べていました。もともと農業で生活している人々の料理で、彼らはワンプレートですべてお腹を満たす食生活をしていたのです。


イタリア国内にアメリカ人がたくさんいました。彼らは卵をよく食べていたため、その影響も受けてカルボナーラが誕生しました。


日本のカルボナーラとイタリアのカルボナーラの違いとは?

――日本のカルボナーラとイタリアのカルボナーラはどのように違いますか?


エリオ:カルボナーラはグローバル化が進んだ料理で、各国いろいろなバリエーションがあります。


たとえば日本ではベーコンを使う。イタリアのオリジナルのレシピでは、豚の頬肉を使います。日本の場合はパルメザンチーズを入れますが、イタリアでは羊のチーズを用います。また、日本では生クリームを使いますが、これはイタリアではかなり突飛な組み合わせなんですよ。寿司にアボガドを入れるようなものでしょうか。エリオ・ロカンダでは、昔ながらのカルボナーラを作っています。



――エリオさん的に「これは許せない!」というカルボナーラはありますか?


エリオ:いろいろなチャレンジがなされているのは良いことだと思います。私も日本で、天ぷらで作るフリットなど、本当に勉強になりました。味や色彩など、細やかなことに関して、日本の料理は素晴らしいと思います。


ですが、スパゲッティにケチャップ入れたり、寿司にアボカド入れたりといったことは、私としてはあまり同意できません。

料理は文化です。食はあなた自身を作る。ですので、個人的には伝統に基づいた料理が好きですね。


動画で解説!本場カルボナーラの作り方

<材料>
  • スパゲッティ ※ここではスパゲッティクアドラティを使用
  • パルミジャーノ
  • ペコリーノロマーノ
  • グアンチャーレ(豚の頬肉)
  • ブラックペッパー

作り方

1 ボールを置いて湯煎の準備をする


2 卵の黄身と白身を分ける(A)

黄身と白身を分ける昔ながらの方法です

3 (A)にパルミジャーノ、ペコリーノロマーノ、ブラックペッパーを入れる



4 (A)を湯煎でよく混ぜて、ソースを作る



5 同時にパスタを茹でておく


6 茹であがったパスタにソースを絡める



7 グランチャーレを入れて混ぜる



8 最後にペコリーノロマーノをかけてできあがり



日本の優れた料理文化。でも……?日本の食が抱える問題とは?

――エリオさんは日本の料理についてどう感じますか?


エリオ:私はずっとアメリカへ行きたかったので、一時期アメリカに滞在していたのですが、食事が受けつけなくて結局帰国しました。


一方、日本料理とイタリア料理はとても似ています。例えば、良い素材をそのまま味わうところなどですね。例えば、日本では新鮮なマグロに醤油とわさびをつけてそのまま食べます。イタリアでは、レモンをカットしてオリーブオイルと一緒に食べる。ですから、イタリアと日本の食文化はとても近いのです。


ですが1990年代に日本へ来たとき、ナポリタンや明太子スパゲッティを目にして最初はショックを受けました。イタリア料理ではなく、イタリアンアメリカン料理でしたから……。



――エリオさんは材料の品質を大事にしていらっしゃいますね。


エリオ:私はイタリアに18年間住んで、ヨーロッパとアメリカには6年住みました。その後はずっと日本で、30年間住んでいます。今では日本が母国のようなものです。私はワイン、オリーブオイルなどをイタリアから輸入しています。生モッツァレラやリコッタ、野菜などを外国から輸入しているのはおかしいと感じます。


日本の食文化について、1番の問題は食品ロス。2番目は、生チーズなどの生もので、海外から輸入する場合は薬剤が含まれるのです。レタスをアメリカから輸入するのはおかしいと思いませんか? これらの問題は、食品会社が責任を負っていると思います。現在のフードカンパニーは貿易カンパニーです。さまざまな食品を海外から輸入して安い値段で売り、最終的には廃棄するなど、フードビジネスは大きな問題を抱えています。


人間の健康も害することになります。日本では化学物質アレルギーが多く見受けられます。20年前から食品生産に携わっていますが、日本ではオーガニックの食品を生み出すのが困難なのです。


――食は人間にとっての権利でもあります。ケミカル由来の食を口にするのは人間の健康に悪いですね。


エリオ:日本人は可哀想だと思います。日本人は高級なスーツを着ているのに、食べるものは400円のお弁当。この食文化は変えていかなければなりません。


店舗情報

エリオ・ロカンダ
住所:東京都千代田区麹町2丁目5-2 半蔵門ハウス
電話:03-3239-6771
ウェブ:https://www.elio.co.jp/


「私のカルボナーラ #LamiaCarbonara」Instagramキャンペーン

ITALIANITYの公式Instagramでは、11月15日〜12月6日にかけて、「私のカルボナーラ #LamiaCarbonara」キャンペーンを開催。あなたのこだわりのカルボナーラをご投稿ください!


協賛:イタリア大使館 / エリオ・ロカンダ・イタリアーナ


応募方法

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ハッシュタグ「#lamiacarbonara」「#わたしのカルボナーラ」をつけて、カルボナーラのレシピと写真を投稿!

エリオ・オルサーラとティツィアナさんが審査。1位〜3位の方に豪華賞品をプレゼントいたします。



在日イタリア大使館

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