イタリアのクリスマスの風物詩プレゼピオとは
Presepe(プレゼペ)またはPresepio(プレゼピオ)と呼ばれるクリスマスのデコレーションをご存知でしょうか?
これはキリスト降誕の場面を人形で示した模型です。イタリアではクリスマスの時期から1月6日まで飾ります。イタリアの中でも特に南イタリアでこれを飾る風習が盛んです。ナポリには職人が作るプレゼーピオ店が並ぶことで有名なVia San Gregorio Armenoもあります。
プレゼピオの飾りの基本セットは聖母マリアと養父ジュゼッペと真ん中に空の飼い葉桶。何故、空の飼い葉桶を飾るのでしょうか? 空の飼い葉桶は、25日の0時にそこに赤ちゃんキリストの人形を入れるために置かれています。
他にも、大事な人形があります。雄牛とロバです。この2つは誕生の時に赤ちゃんキリストを温めた動物として聖書に書かれています。
それから三賢人。この三人は1月6日にマリアとジュゼッペの元に現れたとされているので、この3人の人形は飾り初めの頃は遠くに置いて、だんだん近づき、1月6日に赤ちゃんキリストたちの隣に飾ります。
主要なシンボル以外にも、様々人形や建物を飾るのが、イタリアのプレゼピオです。人形はパストーレと呼ばれます。
パストーレとは羊飼のことですが、ここではプレゼピオの人形の総称として使われます。
大工やパン屋などの職人や店先などを飾り、プレゼーピオがまるでミニチュアの街のように大きくなる人もいるのです。毎年同じメーカーの人形を増やしていくという、コレクターのような楽しみ方をする人もいます。
クリスマスが近くなると教会や街のイベントなどでは、等身大の人形のプレゼーピオや、人間で演じるプレゼピオのショーのようなものもたくさんあります。
イタリアの旅行思い出に、あなたの好きなプレゼピオをお土産にするというのはどうでしょう?
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