CULTURE

CULTURE

オペラ初鑑賞に最適!新国立劇場・ヴェルディ屈指の人気作『リゴレット』にスター歌手が勢揃い

ヴェルディのオペラの中でも 1位、2位の人気を争う傑作『リゴレット』が新制作で新国立劇場(東京都渋谷区)に登場します。 富と権力にものを言わせ女から女へと遊び歩くマントヴァ公爵、 公爵に媚びる一方で娘を真摯に愛する父でもある道化師リゴレット、 その娘で純粋一途なジルダを軸に、 愛と復讐、 呪いの悲劇がヴェルディならではの劇的効果満点の音楽で描かれます。


イタリア・オペラ界重鎮のベニーニが指揮、 難役リゴレットに偉大な名バリトンのフロンターリ、 娘ジルダに新世代のソプラノのトロシャン、 マントヴァにライジングスターのリヴァスと、 スター揃い。 オペラは初めてという方も、 迫真のドラマに胸揺さぶられること間違いありません。


『リゴレット』ビルバオ・オペラ公演より

待望の人気作『リゴレット』を新制作で上演

ヴェルディ中期の人気作『リゴレット』。演劇と音楽の融合を目指していたヴェルディが円熟を迎えた傑作で、深い愛で結ばれた父娘の悲劇が、演劇的な緊張感と劇的効果満点の音楽で綴られます。


遊び人マントヴァ公爵に仕える道化師リゴレットは、公爵と廷臣たちが遊興を尽くす裏社会で媚びを売る生活。他ならぬ娘が公爵に弄ばれ、公爵への復讐を決意するものの、公爵を愛してしまった娘は殺し屋の前に身代わりとなって身を差し出す――。



ヒット曲「女心の歌」をはじめ、「慕わしき人の名は」「悪魔め、鬼め!」など数々の名アリアで彩られる一方、美しい重唱が多いのも『リゴレット』の魅力。なかでも第3幕の四重唱「美しい恋の乙女よ」は、オペラ史上最も美しい四重唱と言われています。ヴェルディによるオペラ化に不満を抱いていた原作者ヴィクトル・ユーゴーも、この四重唱に魅了され、一夜にしてヴェルディファンになったというエピソードも残っています。


エミリオ・サージ演出のプロダクションはビルバオ・オペラとリスボン・サン・カルロス歌劇場の共同制作で初演後、バレンシアのソフィア王妃芸術宮殿でも上演され、現代的な視点で作品の演劇性と登場人物の孤独とにクローズアップし、大成功を収めたものです。



人気沸騰のスター歌手が勢揃い

道化師リゴレットは公爵におもねる卑屈さ、傲慢さと娘への慈愛、恐れと怒りの深い表現が求められる難役。 世界で最も重要なバリトン歌手であり、日本でも人気のスター歌手、ロベルト・フロンターリのリゴレットに、オペラファンの期待が募ります。


ジルダには美声と高度なテクニック、天性の表現力を併せ持つ美貌のスター、ハスミック・トロシャンが登場。2019年『ドン・パスクワーレ』ノリーナで彗星のように登場し、日本のオペラファンを瞬く間に魅了して以来のカムバックです。



マントヴァ公爵のイヴァン・アヨン・リヴァスは、軽やかな声でヨーロッパ中の歌劇場を席巻する、ペルー出身の大型新星テノール。既にローマ歌劇場、フェニーチェ歌劇場、ミラノ・スカラ座などへ次々デビューし活躍しながら、2021年プラシド・ドミンゴのオペラリアコンペティションを制し、2022年にはインターナショナル・オペラアワードで「Rising Talents」にノミネートされるなど、評価が留まるところなく上昇中のライジングスターです。


殺し屋スパラフチーレに妻屋秀和、リゴレットを呪うモンテローネ伯爵に須藤慎吾、女声陣には森山京子、清水華澄ら日本屈指の歌手たちも贅沢に集結。指揮にはイタリア・オペラ界の重鎮マウリツィオ・ベニーニが、新国立劇場には25年ぶり、待望の登場となります。オペラファンには絶対に見逃せない最強の布陣で、ヴェルディの大悲劇をお届けします。



『リゴレット』ものがたり

放蕩者のマントヴァ公爵に仕える道化師リゴレットは、皆の嫌われ者。モンテローネ伯爵は、娘を公爵に弄ばれたことを嘲るリゴレットを呪う。一方リゴレットの一人娘ジルダは、学生と身分を偽ったマントヴァ公爵にあっさり恋をしてしまう。公爵の取り巻きはジルダを誘拐し、公爵のもとに連れ去る。これを知ったリゴレットは、半狂乱で殺し屋に公爵殺害を依頼するが、公爵を愛してしまったジルダは密かに身代わりとなる。リゴレットが殺し屋から受け取った袋を開けると、瀕死のジルダが……。



公演情報

公演およびチケットの詳細については、新国立劇場ウェブサイトをご覧ください。



左上より サージ、ベニーニ、フロンターリ、トロシャン 左下よりリ ヴァス、妻屋、清水、須藤

新国立劇場2022/2023シーズンオペラ 『リゴレット』

【公演日程】2023年5月18日(木)19:00/21日(日)14:00/25日(木)14:00/28日(日)14:00/31日(水)14:00/6月3日(土)14:00
【会場】新国立劇場 オペラパレス
【スタッフ・出演】指揮:マウリツィオ・ベニーニ/演出:エミリオ・サージ/リゴレット:ロベルト・フロンターリ、ジルダ:ハスミック・トロシャン、マントヴァ公爵:イヴァン・アヨン・リヴァス、スパラフチーレ:妻屋秀和、マッダレーナ:清水華澄、モンテローネ伯爵:須藤慎吾、ジョヴァンナ:森山京子ほか/合唱:新国立劇場合唱団/管弦楽:東京フィルハーモニー交響楽団