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ミラノ・スカラ座でオペラを楽しむ方法とは?

ミラノ・スカラ座の楽しみ方

ミラノのスカラ座の建物

オペラ鑑賞は私も大好き。スカラ座には、ミラノに引っ越してきてから数回行きました。
ミラノ大聖堂、ドウオーモからすぐ近く、ドウオーモ広場から繋がっている、おそらく世界で一番美しいと思われるショッピングアーケード「ヴィットーリオ・エマヌエーレ2世のガッレリア」を通り抜けると、そこにスカラ座が静かに佇んでいます。外からは劇場の華やかさが全く分からないシンプルなデザインです。

ヴィットーリオ・エマヌエーレ2世のガレリア

ちなみにこのアーケードには、グッチやプラダ、そしてプラダが数年前に買収した私も大好きなカフェ、MARCHESI(マルケージ)もあります。

パティスリー&カフェ、MARCHESI(マルケージ)

ミラノで活躍するイタリア人建築家に以前聞いた言葉「ミラノの建物は、外からは地味でも、中には素晴らしい中庭があったりして、外に見せびらかせないのがここの文化なんだよ」。スカラ座も外見は、比較的地味な建物です。

さて、このスカラ座は1778年にオープン。当時オーストリアの領地であったミラノで、高貴で裕福なミラノ市民の絶好の社交場だったそうです。当時の富裕層にとって、スカラのボックス席を持つことは何よりもステイタスシンボルであったらしく、4~6人が入れるそのスペースを1年分購入し、自分たちで内装も変えたりしたそうです。
非常に人気の高かったボックス席は売りに出されるとオークションに書けられ、10倍の値段になったこともあるとか。さぞかし華やかな社交界だったのでしょう。

スカラ座でのオペラの一幕

今では、スカラ座ではオペラ、バレエ、コンサートなどがほぼ毎日、時には1日に数回開催されています。今シーズンは、トスカで始まったこの劇場では、椿姫、ロミオとジュリエットなど有名なオペラの他に、レオナルド・ダヴィンチのモナリザのモデルとなったと言われている女性を描いたアミルカレ・ポンキエッリの「ジャコンダ」など日本ではそれほど知られていない作品もあります。毎年クリスマスの前には、くるみ割り人形のバレエも。イタリアらしいのは、子供用のプログラムもあって、小さい時から本格的な芸術に触れる機会があること。今年は白雪姫です。

ミラノのスカラ座のボックス席

子供用のプログラムは6から48ユーロととてもお手頃ですが、すぐにチケットが完売してしまいます。ちなみに通常の値段だと、35から300ユーロくらい。

有名な作品の時には、比較的観光客が多く、イタリア語よりも外国語を話すお客さんの方が多いスカラですが、少しマイナーな作品になるといかにもミラネーゼといった感じのお洒落をした年配のカップルが多くいます。

私はオペラのエクスパートではありませんが、ニューヨーク、ローマ、パリなどで行ったことがあります。スカラ座の作品は何度見ても、本当にクオリティの高さに感動。さすが、と思います。デザインのミラノ 、と言われるように、オペラの解釈の仕方も一工夫。昔ながらのクラシカルな伝統的だけでなく、非常にモダンな要素が衣装やデジタルのプロジェクションなどを使った舞台装置、カリグラフィー、照明などに融合させられています。伝統と革新的なモダンさを融合させた素晴らしい贅沢を味わえます

ちなみに、規模の大きく素晴らしい舞台装置をこれほど頻繁に変えているスカラ座。舞台裏と収納はどうしているのかと思っていたら、劇場の数倍の大きさで、高さが50メートル以上あるスペースが劇場の裏にあるようです。またここには劇場とは別の300平米ほどあるリハーサル室があり、ここは世界的に有名な音響設計家の豊田 泰久氏が担当されているとか。

ミラノ・スカラ座(Teatro alla Scala)

住所:Via Filodrammatici, 2, 20121 Milano
公演スケジュールとチケット購入

スカラ座博物館なら気軽に入れます

スカラ座博物館のパンフレット

さて、このスカラ座の隣にあるのが、博物館。夜遅くに始まるオペラに行くのは、という方は博物館だけでも訪れてみてください。実際にスカラ座の中を見ることも可能で、昼間は舞台装置の入れ替えなどをしていることもあり、いつもと違った一面を見れることも。

スカラ座博物館への階段

収蔵品には、絵画、彫刻、衣装など。
私が一番気に入ったのは、やはり、マリアカラスの肖像画。彼女の魅力が十分に伝わる素敵な絵でした。

スカラ座博物館所蔵のマリアカラスの肖像画

ここでもデジタルが上手く使われており、「トスカ」のアリアを歌ったマリアカラスの声が当時の楽譜を見ながら聞ける装置などもありました。

「トスカ」のアリアを歌ったマリアカラスの声が当時の楽譜を見ながら聞ける装置

さて、オペラ鑑賞の後に軽食やドリンクを、と思った方にオススメなのは、隣にあるカフェトラサルデイ。スカラのカフェは始まる前には良いのですが、オペラが終わる時間には閉まっていることが。もしくは近所にあるパークハイアットの一階のバーがオススメです。

隣接するカフェトラサルディ

スカラ座博物館(Museo Teatrale alla Scala)

住所:Ingresso Largo Ghiringhelli 1, Piazza Scala – 20121 Milano.
開館時間:毎日9:00~17:30(最終入館は17:00)
休館日:12月7日・24日・25日・26日・31日(12月24日と31日は午後のみ休館)、1月1日、復活祭の日、5月1日、8月15日
料金:価格:一般:9ユーロ、割引:6ユーロ(15名以上の団体、12歳以上の学生、65歳以上)、学校団体:3.5ユーロ、無料:12歳以下、障害者、同行ガイド バーチャルリアリティ体験:入場料金のほか3ユーロの追加料金※チケットはオンラインまたは美術館入口のチケット売り場で販売しています。
http://www.museoscala.org/ja/

ミラノにいらした時には、是非行って見てください。

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