X JAPANの衝撃的な歴史を追ったドキュメンタリー映画『WE ARE X』が、いよいよヨーロッパに上陸。劇場公開にあわせて、バンドのリーダーであるYOSHIKIさんが各国の上映会場に登場しました。10月12日のドイツ・ベルリンを皮切りに、イタリア、オーストリア、オランダ、ノルウェー、フィンランド、スウェーデン、英国、アイスランド、そして最後の24日のフランスまで、13日間で10カ国を巡るハードな日程です。
イタリアでは10月14日、フィレンツェのシンボル・ドゥオモから徒歩5分ほどに位置するラ・コンパニア劇場にて、世界ドキュメンタリー映画祭の招待作品として上映されるとの情報をキャッチし、私はさっそくチケットを予約! 当日はイタリアの最大手新聞『La Repubblica(ラ・レプッブリカ)』などでも、YOSHIKIさんが上映会に登場する記事が掲載されました。
この日、私はフィレンツェのラジオ局生出演の日でしたので、番組内でYOSHIKIさんのフィレンツェ訪問を紹介し、X JAPANの名曲『紅(くれない)』をかけてみました。一緒に番組を担当しているイタリア人DJたちも「いいねえ!」とノリノリ。私も『紅』を聴きながら「イタリアでYOSHIKIさんのトーク会に参加できる日が来るなんて思ってもみなかったなあ~」と、にんまりしておりました。
イタリアのファンから質問攻めに
会場に着くと日本人は少なく、ほとんどがイタリア人。意外にもYOSHIKIさんがイタリアを訪れるのは初めてとのことで、熱狂的なイタリア人ファンたちはこの日を心待ちにしていたようでした。映画『WE ARE X』の上映後、YOSHIKIさんが全身黒のロックなスタイルでさっそうと登壇すると会場から大歓声が沸き起こり、YOSHIKIさんも思わず笑顔に。イベントの間、一貫して英語で質問に応じていました。
映画ではメンバーの死や洗脳体験など壮絶なバンドの運命が描かれており、司会者からは最初にYOSHIKIさんの「痛みと映画制作の理由」について質問がありました。
YOSHIKIさん「5ヵ月前に首の手術をしてとても痛かったです。ですが、身体的な痛みは心の痛みに比べたら何でもありません。アメリカのエージェントからX JAPANのドキュメンタリー映画制作の依頼があった時、最初は受け入れたくありませんでした。大切なメンバーを失い、僕にとって過去の扉を開けるのは辛過ぎました。ですがX JAPANのストーリーは人々を励まし救うことができるかもしれないと思い、映画を作ることにしました。それでもこの映画を作ることはとても辛かったのですが」
その後は、会場のファンとの質疑応答。ファンたちからの質問は次から次へと止まらず、熱い思いをYOSHIKIさんへ伝えていました。
イタリア人男性ファン「15年以上、X JAPANのファンです。フィレンツェに来てくれてありがとう。私の夢が叶いました」
イタリア人男性ファン「あなたの大ファンです。他のミュージシャンたちとコラボをしていますが、今後はどうですか」
YOSHIKIさん「今はX JAPANのニューアルバムのレコーディングに集中しているところです。約20年ぶりのニューアルバムは来春完成予定です」
日本人男性のファンからはこんな質問が飛び出しました。
「私は千葉県館山市出身で、YOSHIKIさんと同じ幼稚園に通っていました。世界中でレストランを経営していますが、あなたから大きな影響を受けました。そして海辺の美しい街、館山からも影響を受けましたが、YOSHIKIさんは館山からどんな影響を受けましたか」
この質問にはYOSHIKIさんもびっくり。「一体何を言っているんだい!? 同じ幼稚園だって? あなたは日本人ですか?? 僕は今、イタリアにいるんだよね!?」とおどけると、会場中からどっと笑い声が起こりました。
YOSHIKIさん「まるで素晴らしい夢を見ているようだとちょうど思っていたところだったんです。昨日ローマに来て、今日はこうして素晴らしい人たちに囲まれて、夢でも見ているようだなあって思っていたら……同じ故郷だって言われて。今ここにいるのはやっぱり夢!? 明日の朝、目が覚めたら全部夢になっているのでしょうか!?」
イタリア人司会者「明日起きたら、きっと故郷の学校に通う羽目になりますよ(笑)」
イタリアでYOSHIKIさんを魅了したものとは?
イタリア人女性ファンからは「普段の生活ではどんなことがYOSHIKIさんをハッピーにしてくれますか?」とYOSHIKIさんのプライベートに関する質問が。
YOSHIKIさん「ティラミスやパスタなどイタリア料理を沢山食べることです(笑)。といっても、普段はお米やパン、パスタなど炭水化物はなるべく食べないよう心がけていますが、昨夜ローマで食べたイタリア料理があまりに魅力的で……ついたくさん食べてしまいました(笑)」
この回答にイタリア人たちは大喜び。会場は大いに盛り上がりました。さらに質問はどんどん続き、中にはこんな辛口な質問も。
イタリア人男性ファン「世界におけるX JAPANのステータスは日本国内のステータスほどではない状況をどう思っていますか」
YOSHIKIさん「今日こうして皆さんがここに来てくれたことこそ自信につながります。こんなに大勢の人が映画を観に来てくれました。次の新しいアルバムとワールドツアーでX JAPANは世界に挑みます!」
気になるこの質問も飛び出しました。
イタリア人女性ファン「2020年東京オリンピックとのコラボレーションの可能性はありますか」
YOSHIKIさん「まだ何も知らないのですが、もしそうなったらいいですね」
時折「YOSHIKI, WE LOVE YOU!」と掛け声が飛び交うなど会場は終始和やかな雰囲気で、歓声や笑い声に包まれた質疑応答となりました。ファンたちからの質問は関係者に打ち切られるまで途絶えることなく続き、当初30分の予定がその倍の1時間にも及びました。上映会を後にして帰路につくファンたちは、きっと会場でこう発言していたファンと同じ気持ちだったことでしょう。
「来年もぜひフィレンツェに来てください! 今度はコンサートで来てくださいね!」
『WE ARE X』
X JAPANの封印された歴史を描く、あまりにも壮絶な真実の物語!
世界各国で絶賛された衝撃のドキュメンタリー『WE ARE X』
2017年12月13日 Blu-ray & DVD発売
●コレクターズ・エディション
Blu-ray3枚組:19,440円 Blu-ray1枚組:12,960円
●スペシャル・エディション
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Blu-ray:5,184円 DVD:4,104円
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【初出:この記事は2017年10月23日、初公開されました@AGARU ITALIA】