ゴールデンウィーク真っただ中の5月1日、日本初公開のイタリア映画14本を一挙上映する「イタリア映画祭2026」が、東京・有楽町朝日ホールで開幕しました。ここでしか観られない珠玉の名作から、日本公開が決まっているヒット作をいち早く観るチャンスも!イタリア好きと映画ファンは、ぜひ劇場で「いまのイタリア」を体感してください。
6名の監督がイタリアから駆けつけた開会式
マリオ・ヴァッターニ駐日イタリア大使も登壇し、日伊外交関係樹立160周年という記念すべき年に「イタリア映画祭2026」が開催されることに感謝と祝意を述べた開会式。イタリアから6名の監督と人気作を手がけるプロデューサーが来日して、満員の観客が見つめる舞台に立ちました。



『シャオ・メイ ローマ大決戦』のガブリエーレ・マイネッティ監督、『人生はそういうもの』のリッカルド・ミラーニ監督、『ダイヤモンド 私たちの衣装工房』のフェルザン・オズペテク監督、『ポンペイ、雲の下に生きる』のジャンフランコ・ロージ監督、『ショート・ラブストーリー』のルドヴィカ・ランポルディ監督、『スイートハート』のマルゲリータ・スパンピナート監督、さらに『外の世界』『ショート・ラブ・ストーリー』『ヴィヴァルディと私』のプロデューサー、ニコラ・ジュリアーノ。期待の若手から巨匠まで、イタリア映画界を代表する才能が東京のステージに並びました。


一人ずつコメントを述べるなか、2024年イタリア映画最大のヒットとなった『ダイヤモンド 私たちの衣装工房』とともに来日したフェルザン・オズぺデク監督が、「今回、4回目の来日です」と語ったのに、「私は5回目!勝ちました」とかぶせて会場の笑いをとったジャンフランコ・ロージ監督。「飛行機の中でずっと腕時計を見ている人がいて不思議だったのですが、なんとあの小さな画面で映画を観ていた!やはり映画は大きなスクリーンで見た方が絶対いいので、みなさん楽しんでください」と、劇場で映画を観ることの大切さを訴えました。


オープニングを飾ったのはサルデー二ャが舞台の『人生はそういうもの』
「イタリア映画祭2026」のオープニング作品は、『幸せのイタリアーノ』『これが私の人生設計』など、ヒットメーカーとして知られるリッカルド・ミラー二監督が描いた、サルデーニャ島が舞台のコメディー『人生はそういうもの」。コメディーといっても、実際に現在も係争中の社会問題を取り上げ、人間の尊厳や光と影、見る角度によって変わってしまう正義など、多様な問題をはらんでいる力作です。
【あらすじ】
孤独な牛飼いエフィジオは、サルデー二ャ島南部の美しい海岸で、伝統的な放牧で牛を育てていた。しかし、その平穏な土地を高級リゾートに変えようとする実業家ジャコモの計画が持ち上がる。エフィジオは計画に立ち向かい、現場監督や娘フランチェスカとの葛藤、地域社会の変化も巻き込みながら、争いは裁判へと発展する。

上映後のQ&Aでの最初の質問は、筆者もすごく気になっていた主人公について、「こんな本物みたいな牛飼いをどこで見つけたのか?」ということでした。実際、サルデーニャの羊飼いや牛飼いのオーディションを行い、「この人しかいない」と選ばれたのが、ジュゼッペ・イニャツィオ・ロイさんだったそう。14歳から人生のほとんどを牛飼いとして生きてきた当時85歳の方で、イタリア映画界では有名な役者たちと一緒にいても、1日目の撮影からまったく緊張している様子がない。その理由が、ジュゼッペさんは映画やテレビと無縁の暮らしをしてきたので、もともと彼らを知らなかったとのこと。まさに、同調圧力に屈することなく自分の信じた道をまっすぐに歩んでいく、この作品の主人公にふさわしい人物だったと言えるでしょう。
2つ目の質問「シリアスな場面と裏腹なコミカルな描写について」に対して、ミラー二監督はこう語っています。「子供の頃からイタリアのコメディー映画の数々を見てきて、その映画を見ることで、イタリアという国はどういうものなのか学んだと思うんです。観客を笑わせながら、なにかの目を開かせることができる」。『人生とはそういうもの』の中でも、エフィジオが全住民から攻め立てられるなか、カトリックの枢機卿が登場する場面では、会場から爆笑が湧き起こっていました。
「映画館で観客の笑い声を聞くのは本当にうれしいです。私が描いた道をみなさんが一緒に辿ってくれて、その道はその先にも続いて行く。私が方向転換をしたり、曲がったったりしたときにも、きっとお客さんは一緒に道を辿ってくれるという確信が持てる。それが笑い声なんです」。

見逃せない日本初公開の映画14本を上映!
開会式の冒頭に登壇したイタリア文化会館の館長、シルヴァーナ・デマイオ氏は、フェデリコ・フェニリーニの「映画とは神との競争のようなものだ」という言葉で挨拶を締めくくりました。その作品の創造主としてすべてを創り上げ、観客を別世界へと誘い、人の心に届ける映画という芸術。
歴史大作からドキュメンタリー、カンフーアクションまで、多彩なラインナップで“イタリアのいま”を映し出す「イタリア映画祭」を通じて、まだ知らないイタリアの魅力に触れてください。
イタリア映画祭2026
東京会場
5月1日(金)~5月6日(水・休)
有楽町朝日ホール(有楽町マリオン11階)
※チケットは4月4日(土)12:00からあさチケにて発売
(システムの都合上、座席を選択して購入ができるのは、4月5日(日) 0:00からになります)
・前売券(オンライン)1回券:一般1,500円/学生1,200円
・当日券(オンライン)1回券:一般1,900円/学生1,600円
・当日券(会場販売)1回券:一般2,200円/学生1,900円
※Z『アート・オブ・ジョイ』のみ以下の別料金となります。
・前売券(オンライン)1回券:一般3,000円/学生2,400円
・当日券(オンライン)1回券:一般3,800円/学生3,200円
・当日券(会場販売)1回券:一般4,200円/学生3,600円
大阪会場
会期:5月9日(土)~5月10日(日)
会場:ABCホール
※チケットは4月11日(土)12:00からあさチケにて発売
(システムの都合上、座席を選択して購入ができるのは、4月12日(日) 0:00からになります)
・前売券(オンライン)1回券:一般1,400円/学生1,100円
・当日券(オンライン)1回券:一般1,800円/学生1,500円
・当日券(会場販売)1回券:一般2,100円/学生1,800円
イタリア映画祭2026公式サイト https://www.asahi.com/italia/2026/