Copy link
bookmarked-checked-image

もっとイタリアを好きになる♡待望の「イタリア映画祭 2025」開催!

Keiko Shimada

2025.04.03

毎年、たくさんの映画ファンが駆けつける「イタリア映画祭」がまもなく開催されます!25周年のメモリアルイヤーとなる今回は、初公開作品11本に加え、幻の傑作も特別上映。このチャンスに、「リアルな今」を映し出すイタリア映画の魅力にどっぷりひたってみませんか。


戦争の影を描いた「ヴェルミリオ」

注目作品の筆頭は、女性監督デルベーロの長編2作目、ヴェネツィア国際映画祭で銀獅子賞(審査員大賞)を受賞し、米国アカデミー賞国際長編映画賞のイタリア代表にも選ばれた「ヴェルミリオ」。


第二次世界大戦末期、アルプスの高地にある山間の村ヴェルミリオを舞台に、地元教師の家族間の複雑な関係や秘密、戦争の影響を繊細に描いた作品。戦地から脱走した兵士ピエトロが村にやって来て、教師の長女ルチアと強く惹かれ合うが、平穏な家族の日常に波紋か広がるというストーリー。美しい映像美とリアリズムあふれる演出が称賛を集める傑作です。

「ヴェルミリオ」(原題:Vermiglio)(2024) 監督:マウラ・デルぺーロ

実話ベースの話題作「ピンクのパンツを履いた少年」

国民的な議論を引き起こした少年の実話を基に映画化された、女性監督フェッリの長編第2作。「ピンクのパンツを履いた少年」は、大きな話題を呼んで大ヒットを記録し、2024年のイタリア映画を象徴する作品となりました。


アンドレアは明るい性格の少年で、学校では優秀な成績を収め、親とも良好な関係を築いていた。学校で最も人気のあるクリスチャンと親友になるが、一番仲の良いサラはアンドレアにクリスチャンの危険性を気づかせようとする。ある日、アンドレアは母親から赤いズボンを贈られる。洗濯の失敗でピンクに変色してしまうが、それを履くことにする・・・。実話ベースの物語が、人々の共感を呼んだ話題作です。


「ピンクのパンツを履いた少年」 (原題:Il ragazzo dai pantaloni rosa)(2024) 監督:マルゲリータ・フェッリ
 

自然探究ドキュメンタリー「動物誌、植物誌、鉱物誌」

ユニークな視点で自然界を探求し、神秘と詩的な映像美に満ちあふれた珠玉のドキュメンタリー大作。動物、植物、鉱物に焦点を当てた3部構成で描かれ、自然と人間の関係について見つめ直す秀作です。


第1部では、アーカイブや個人のフッテージを通じて、映画における動物の描かれ方を探り、第2部は世界最古のパドヴァ植物園内を観察。第3部は、石がどのように人間の歴史や文化に結びついてきたのかを追究しています。ヴェネツィア国際映画祭アウト・オブ・コンペティション部門でプレミア上映され、アムステルダム国際ドキュメンタリー映画祭で最優秀監督賞を受賞。 自然との関わりを現代人に問いかける作品として評価されています。

「動物誌、植物誌、鉱物誌」(原題:Bestiari, erbari, lapidari)(2024) 監督:マッシモ・ダノルフィ&マルティーナ・パレンティ

その他にも、1918 年のイタリアを舞台に戦争の非人道的な現実とそれに対峙する医師たちの姿を描いた巨匠ジャンニ・アメリオ監督の最新作「戦場」、2025 年のイタリア映画界 No.1 ヒット作「くるおしきマインド」など、社会派の秀作からエンターテイメント作品まで、見逃せないラインナップとなっています。


幻の傑作「はじめての大切なもの」

25周年のメモリアルイヤーとなる今年は、「イタリア映画祭 2011」での上演以来、日本では鑑賞できなかった「はじめての大切なもの」を特別上映。「人間の値打ち」のパオロ・ヴィルズィ監督の隠れた傑作として知られ、ダヴィッド・ディ・ドナテッロ賞の主演女優賞(ミカエラ・ラマッツォッティ)や主演男優賞(ヴァレリオ・マスタンドレア)などを受賞し、米アカデミー賞イタリア代表にも選ばれています。


1971年、若く美しいアンナは、トスカーナのリヴォルノで母親が対象のコンテストで女王に選ばれる。しかし、そのことが男たちの注目を集め、嫉妬深い夫の疑惑や息子の困惑を招き、家族は危機的な状況に陥る。天真爛漫で楽観的な母と、その母に反発する息子の微妙な関係を、過去と現在を行き来しながら笑いを交えて描いた作品です。

「はじめての大切なもの」(原題:La prima cosa bella)(2010) 監督:パオロ・ヴィルズィ

上映作品のほんの一部をご紹介しましたが、ぜひ観てみたい作品はありましたか?「夜の外側 イタリアを震撼させた55日間」「ドマーニ! 愛のことづて」といった重要な作品の日本劇場公開のきっかけとなってきたイタリア映画祭。イタリアの風土や自然、家族愛、カルチャーに触れ、「いまのイタリア」を体感する貴重な機会を、どうぞお見逃しなく!


イタリア映画祭2025

【東京会場】

会期: 5月1日(木)~6日(火・祝)

会場:有楽町朝日ホール(東京都千代田区有楽町2-5-1 有楽町マリオン11階)

※チケットは4月5日(土)12:00からあさチケ(https://l-tike.com/st1/asahi-id-top-29)にて発売。

システムの都合上、座席を選択して購入ができるのは、4月6日(日) 0:00からになります。

前売券(オンライン)1回券:一般1,500円/学生1,200円

当日券(オンライン)1回券:一般1,900円/学生1,600円

当日券(会場販売)1回券:一般2,200円/学生1,900円


【大阪会場】

会期:5月10日(土)・11日(日)

会場:ABCホール(大阪府大阪市福島区福島1-1-30)

※チケットは4月12日(土)12:00からあさチケ(https://l-tike.com/st1/asahi-id-top-29)にて発売。

システムの都合上、座席を選択して購入ができるのは、4月13日(日) 0:00からになります。

前売券(オンライン)1回券:一般1,400円/学生1,100円

当日券(オンライン)1回券:一般1,800円/学生1,500円

当日券(会場販売)1回券:一般2,100円/学生1,800円


公式サイト https://www.asahi.com/italia/2025/

公式X https://x.com/italianfilmfes