ミラノ トリエンナーレとカルティエ現代美術財団が文化協力を締結
イタリアの建築家ステファノ・ボエリが代表を務め、デザイン、建築、ビジュアルアート、パフォーミングアートといった、現代文化に関するあらゆる形態のアートを一堂に集めるミラノ トリエンナーレと、イタリアの現代アートシーンとの密接なつながりを持つカルティエ財団が、欧州初となるパートナシップを締結したことを発表しました。
ミラノ トリエンナーレ内の1,300㎡のスペースが、カルティエ財団のプログラムおよび共同企画から生まれる展覧会などの会場となります。
パートナシップの皮切りとして、ブラジルのアーティスト、クラウディア・アンデュジャールを取り上げる過去最大規模の展覧会を開催
今回発表されたパートナシップの皮切りとして、ブラジルのアーティスト、クラウディア・アンデュジャールの作品と活動を取り上げる過去最大規模の展覧会を開催します。
2020年10月17日 – 2021年2月7日
ミラノ トリエンナーレ
<展覧会内容>
ブラジルのモレイラ サレス インスティチュート(Instituto Moreira Salles)の現代写真部 部長であるチアゴ・ノゲイラ(Thyago Nogueira)がキュレーターを務めるこの新しい展覧会は、写真家クラウディア・アンデュジャールのアーカイヴの4年間にわたる研究を基に、この時代の彼女の作品に的を絞り、300点以上の写真、オーディオビジュアル インスタレーション、ならびにヤノマミ族による一連のスケッチと1本の映画を集めています。本展では、写真芸術へのクラウディア・アンデュジャールの並外れた貢献、ならびにヤノマミ族の擁護における人権活動家としての彼女の大きな役割を探ります。アートと人権活動の両方に力を注いできた彼女のキャリアの二面性を反映して、本展は2つのセクションに分けられます。1つ目は、ヤノマミ族と暮らした最初の7年間の写真を展示し、複雑な文化を視覚的に読み解くという難題に彼女がどう取り組んだかを示します。2つ目のセクションでは、写真をとりわけ政治変革のためのツールとして使い始めた人権活動時代に手掛けた作品を展示します。
クラウディア・アンデュジャール
1931年、スイスのヌーシャテル生まれ。現在はサンパウロに在住し活動しています。育ったのはトランシルバニア。そこは当時、長年にわたるハンガリー支配の後、ルーマニアに組み込まれたばかりでした。第2次世界大戦中、ハンガリー系ユダヤ人だったクラウディアの父親と父方の親族はダッハウの強制収容所へ送られ、そこで亡くなりました。クラウディア・アンデュジャールは母親と共にスイスに逃れ、1946年にひとまず米国へ移住。その後1955年にブラジルへ移住して、そこでフォトジャーナリストとしてのキャリアをスタートさせ、やがて活動家となりました。