世界的な芸術家、パスカル・マルティン・タイユーがアートボトルを制作
芸術とオルネッライアの融合「ヴェンデミア・ダルティスタ*」は今年で17回目を迎え、カメルーン出身のパスカル・マルティン・タイユーが、オルネッライア2022のキーワードである 「ラ・デテルミナツィオーネ(決意)」を独自の芸術観で解釈し、アート作品を制作しました。
タイユーは、色彩の重要性と生きる喜びに深く根ざした創作スタイルを持ち、特定の手法やテーマに縛られない多様な作品で知られています。彼は、2022年ヴィンテージ用の作品の制作にあたり、植物のライフサイクルに焦点を当て、種子から発芽し、気候に適応しながら花を咲かせ、実を結ぶまでの過程を表現しました。


植物の成長に着眼し、インスピレーションを得たアートラベル
750mlのレギュラーボトルのラベルでは、異なる色の記号を配した同心円を描き、個々の要素が一体となることで生まれるエネルギーを表現しています。
ダブルマグナム・ボトル(3リットル)では、砂漠地帯のひび割れた土壌から植物が少しずつ芽を出す写真を使用しています。各々のラベルは全てユニークで、植物が自らの決意で力強く成長していく異なる段階を表現しています。アンペリアル・ボトル(6リットル、10本制作)、および、サルマナザール・ボトル(9リットル、1本のみ)は、形状が全て異なる彫刻作品で、リサイクル素材から作ったカラフルなパッチワークのテキスタイルアートで装飾しました。
タイユー氏は次のように述べています。「植物のライフサイクルという考え方に通じる何かを、自分の内面に焦点をあて、心の声に耳を傾けました。例えば、石の上に芽を出し、花を咲かせた植物を見て、私が芸術を通じて表現したいのはこの植物と同じだと思いました。人々は共に暮らし、働き、それぞれのやり方で世界を形づくろうとしています」
「私が見出した最も本質的な意味は、目標を達成する“勇気”でした。ワインは、人々をしっかりと結びつける特別な音楽のようなものです。私にとって、『決意』とは献身と勇気の表れであり、復原力や抵抗力とも関係しています。私は、自分自身の精神を芸術的な『決意』に溢れた状態に高め、さらに同じパターンを繰り返すことで詩のような雰囲気を追求しました。人と自然、さらに広くは、環境と人間の視点から、『決意』を表現しようと考えました」

ボナムス主催のオークションで競売に(2025年6月12日〜24日)
タイユーが手がけた14本の希少なアートボトル(アンペリアル・ボトル10本とサルマナザール・ボトル1本を含む)は、世界最古の美術品オークションハウスの一つ、ボナムスの主催により、2025年6月12日から24日午後2時(グリニッジ標準時)まで、オンラインオークションで販売されました。

ランベルト・フレスコバルディ侯爵のコメント
オルネッライアグループの代表取締役社長、ランベルト・フレスコバルディ侯爵は、「パスカル・マルティン・タイユーが、2022年ヴィンテージの個性、「ラ・デテルミナツィオーネ(決意)」をモチーフに制作した作品を見て、心から感動しました。アートボトルは、勇気としなやかさが人に喜びをもたらすことを表現しています。彼のビジョンは、自然と人とのつながりがすべての基盤となる、私たちのワイン造りと深く結びついています。」とコメントしています。
オークションの収益は、7年間パートナーシップを組んでいる、ソロモン・R・グッゲンハイム財団を支援するために寄付されます。2025年7月15日〜2026年3月8日まで、ニューヨークのグッゲンハイム美術館で、「コレクション・イン・フォーカス:近代ヨーロッパの潮流展」が開催されますが、オークションの収益は、この展覧会を含む主要な展示会作品の修復や保存に充てる予定です。
現在を生きるアーティストの作品が、過去のアーティストの作品の修復や保存に貢献できる素晴らしい機会だと感じます。オルネッライというワインが、現在と過去のアーティスト達を結びつけ、更に過去と現在の作品を未来に導く。なんと素晴らしい、そして夢に満ちたオークションでしょう!
気になるオークションの結果は、後日お知らせいたします。

*ヴェンデミア・ダルティスタについて
ワインと芸術の融合であるヴェンデミア・ダルティスタは、2006年ヴィンテージから始まりました。毎年、国際的に著名な現代芸術家を選び、そのヴィンテージの特徴を表す一語をモチーフに、芸術作品と限定ラベルを制作しています。芸術家がビッグフォーマットボトル(ダブルマグナム100本、アンペリアル10本、サルマナザール1本)を制作し、サザビーズの協賛による慈善オークションで販売します。これまで、収益金を美術館での芸術支援活動に寄付してきました。ソロモン・R・グッゲンハイム財団では、視覚の非自由な人に芸術作品を鑑賞できる「マインズ・アイ」プログラムを推進しており、これまでの6年間、オークションの収益金の全額を同プログラムに寄付しています。今年で17回目となるヴェンデミア・ダルティスタは、国際的に有名な芸術イベントとして認知され、ワインと芸術を結ぶ稀少な活動となっています。