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天の音色が響くような「聖なる光の絵画」。服部州恵展、銀座の画廊 宮坂で開催中

Keiko Shimada

2026.06.09

リュートを奏でる天使や聖なる衣をまとってハープを奏でる少年。毎年、ITALIANITYでクリスマスシーズンにご紹介しているテンペラ画家、服部州恵(はっとりくにえ)さんの個展が、銀座の画廊 宮坂で開催されています。聖なる光に包まれるような作品に、この機会に出合ってみませんか。



弦を奏でる天使と少年を描いた新作

銀座7丁目の裏通りのビルの4階、画廊 宮坂の扉を開けると、どこか琳派を思わせる『Madonna and Child』を守るように、金色に輝く円形の絵画が目に飛び込んできました。

ギャラリーに飾られた3枚の絵画

リュートを奏でているのは、羽が描かれていませんが天使。立体的な金箔加工によって、まるで本当にそこに天使が舞い降りたかのような印象をもたらす作品です。

『天の響きーリュートー』

右側のハープを奏でる少年は、大司祭の装束として神がデザインした「エポデ」を身に纏っています。胸もとの12の宝石はイスラエル十二部族の名が彫られている特別なもの。「麻の衣の上にエポデを羽織った少年は、戦士であり竪琴も巧みだったダビデ王の幼少期をイメージして描きました」と語った服部さん。


個展当日の朝まで筆を入れて仕上げていたという『天の響きーハープー』。まさに神々しい輝きに満ちて、見る人を惹きつけてやみません。

ハープを奏でる少年の絵画と画家の服部州恵さん
『天の響きーハープー』の隣に立つ服部州恵さん

神様が創った薔薇にまつわる3つの作品

薔薇の花からイメージをふくらませて誕生した3つの作品も、今回の新作。「神様が私たち一人ひとりを大切に形作ったのと同じように、薔薇の花の完璧な美しさも神様が創られたと思い、心を込めて描きました」。

薔薇の絵画
繊細な細工の額も美しい『薔薇』

その薔薇の花を大切そうに手にする少女と、薔薇の花冠をかぶった少女。連作のように描かれた3つの作品は、インテリアにもふさわしい清楚な美しさです。

薔薇の花をもつ少女の絵画
『Bloom of Grace』
薔薇の花冠をかぶる少女の絵画
『Crown of Grace』

美しいものを大切にするイタリアらしい生き方

服部州恵さんの作品の多くは、テンペラと油彩、金箔の混合で描かれています。テンペラとは、中世のイタリアでは主流だった技法で名画もたくさん残されていますが、現在では、卵と色の基となる顔料を混ぜ合わせて描く技法を「テンペラ画」と呼んでいます。


イタリアに留学してフィレンツェ、シエナ、トーディなどに滞在し、テンペラ画の本場で技法を学んだ服部州恵さん。
「シエナにホームステイしていた頃、ホストファミリーにRadicofani ラディコーファニという小さな街に連れて行ってもらい、結婚式に参加したことがありました。丘の上の小さな街なのですが、どの家にも花がキレイに飾られ、どこを切り取っても絵になるのが印象的で。日常生活のなかの美しさに対する意識の高さに驚きました」。

丘の上の小さな街ラディコーファニ
丘の上の小さな街ラディコーファニ
座って話す三人のイタリア人女性
シエナのホストファミリー(中央の女性)

イタリア留学中、服部さんは、テンペラ画をはじめとする伝統的な絵画のテクニックはもちろん、美しいものを大切にするイタリア流のライフスタイルからも、たくさんの気づきを得たと言います。

ラディコーファニの街並み
古い建物に花々が飾られた、シエナ近郊ラディコーファニの街並み
シエナの語学学校時代の服部さん
シエナの語学学校の仲間たちと

ぬくもりを感じさせるイエス・キリストの姿

ITALIANITYで2025年12月に取り上げた個展の記事では、メイン画像に和服を着た女性に花冠を授けるイエス・キリストの作品が反響を呼びました。この作品でも、今回の新作『Grace and Truth―恵みとまこと―』でも、服部さんの描くイエス・キリストは、近寄りがたい神々しさではなく、どこか私たちと同じ人を感じさせるやさしさに満ちあふれています。

イエス・キリストが日本女性に花冠を授ける絵画
『二つの冠』
イエス・キリストを描いた絵画
『Grace and Truth―恵みとまことー』

「神でありながら人として地上を歩まれた、イエス様の33年の歩み。その生きいきとしたご様子と、うちに宿る清らかさを表したかった」と服部さんが語った『Grace and Truth―恵みとまことー』は、美しく澄んだ瞳が印象に残る、ごく普通の青年のような趣。服部さんにとって、決して遠い存在ではなく、すぐ近くにいて見守ってくれる存在であることがわかります。


今回、服部州恵展を開催している画廊 宮坂は、銀座7丁目の裏通りのビルの4階にあり、ギャラリーが数多くある銀座エリアでも、41年間も変わることなく作家と向き合い続けている名画廊です。作家の服部州恵さんも連日在廊しているそうなので、ぜひ銀座を訪れて、光に満ちた絵画と出合ってください。



服部 州恵展 ―光の色・天の音Ⅱ―

会期:6月13日(土)まで  11:00〜18:00(最終日は17:00)

会場 : 画廊 宮坂(東京都中央区銀座7-12-5 銀星ビル4F)
入場無料
お問い合わせ:03-3546-0343


服部州恵さんの作品は、原画以外にも、ジークレー作品(複製画)としてもお求めいただけます。作家自ら色調調整を重ね、約50年にわたって色彩を維持する上質仕様の複製。さらに蒔絵職人の工房「アーティー」が手がけ、約120年も色彩を維持する最高品質の複製。いずれも、ご希望のサイズで製作できるので、飾りたいスペースに合わせてオーダーできます。
*ご予約は会場の他、こちらのLinkからもお申し込みいただけます。
https://sononism.base.shop/

3枚の複製画

服部州恵 公式サイト https://sononism.com/