「アモーレ・ミオ・イタリアンフェス(Italia Amore Mio)」は10周年を迎え、2026年6月6日~7日に六本木ヒルズで開催されます。今回は特に7人(8組)のイタリア人シンガーソングライターがステージを繰り広げます。
それぞれのアーティストを代表曲と共に紹介していきましょう。
【6/6(土) 15:00~15:30】
音楽職人Alberto Bianco(アルベルト・ビアンコ/ 今年42歳)
「ちょっとした違和感」とか「説明しづらい孤独」を言語化するのが上手なアーティスト。
しかし自身が表に立つことよりも裏方で精力的に活動しているイメージが強く、他者へ楽曲提供したり、プロデュースしたり、バックミュージシャンとしての顔も。
代表曲「Maremoto(マレモート/ 意:津波」(2023)
リアルの津波ではなく、人生の荒波に押し流されそうになり、自分の存在の小ささを実感しても、その揺れを静かに抱えて生きていく、ということが歌われています。
【6/6(土) 16:30~17:00】
あいまいさを歌詞に載せて歌うColombre(コロンブレ/ 今年44歳)
うまく説明できない感情をそのままのあいまいさ感覚で歌う持ち味で、軽く感じられる音作りの半面、心の奥底や内面を歌うというギャップが魅力のアーティスト。プロデューサーの顔も持っています。
代表曲「Midollo(ミドッロ/ 意:奥底」(2023)
サウンド的にもギターのアーミングによる不安定な音程で浮遊感を織り交ぜて、あいまいで不安定な感情を表すことが上手。
【6/6(土) 17:45~18:00】
強さと脆さを内在するMaria Antonietta(マリア・アントニエッタ/ 今年39歳)
マリア・アントニエッタは、コロンブレより感情を露出するタイプですが、強さと脆さが同時に存在している世界観を歌える女性です。
代表曲「Arrivederci(アッリヴェデルチ/ 意:さようなら」(2023)
失恋ソングですが、arrivederci のもともとの意味は“また会いましょう”ですので、「じゃあね……たぶんもう前みたいには戻れないけど」くらいの温度感が、切ないですね。
【6/6(土) 19:00~20:00】
歌う哲学者Niccolò Fabi(ニッコロ・ファビ/ 今年58歳)
今回のラインナップで一番のスターですが「スターらしからぬスター」という立ち位置が彼の面白いところ。“静かな哲学”を書いて歌う存在で、“人生論”を語るけど、説教臭くないのも特筆すべき持ち味です。
背景として大きいのは、彼が幼い娘を病気で亡くした経験があるから。
大きな悲しみを経験したあと、それでも日常の小ささの中に生を見出そうとする作風が主体になっています。
代表曲:「Costruire(コストゥルイーレ/ 意:作り上げる)」(2005)
イタリアでは「人生の歌」として本当に愛されている楽曲と言えるでしょう。
人生を「勝ち負け」で測るより、どう生きるか、誰と時間を共有するかを大事にしよう。
それを説教や押し付けではなく、「自分はこう思うけど、君はどう?」という距離感で歌うのが彼の世界感。
【6/7(日) 13:45~14:15】
歌う文学者Alessandro Bellati(アルベルト・ベッラーティ/ 今年54歳)
ピアノを弾きながら歌う実力派シンガーソングライターで、単なるポップスではなく、文学的でメッセージ性の高い歌詞が特徴です。
代表曲:「Comincio dal mare(コミンチョ・ダル・マーレ / 意:私は海から始める」(2026)
テーマは「心の再生」。人生の虚無感や辛い時期を経験し、海をきっかけに自己を見つめ直し、人生の新しい出発や自己の再発見、そして自然(海)が持つ圧倒的なエネルギーを前にした人間の内面を歌っています。
【6/7(日) 15:15~15:45】
赤丸急上昇&親日家Sandro Barosi(サンドロ・バロージ/ 今年27歳)
今回の来日アーティスト群の中で最年少となりますが、イタリアの「Musicultura(ムジクルトゥーラ / 音楽と文化を掛け合わせた造語)」コンテストで、審査員と観客の双方から高い評価を受け一躍知名度を上げた、赤丸急上昇の若手実力派。
代表曲:「Calvatown(カルヴァタウン)」(2024)
彼が生まれ育った小さな町 「カルヴァトーネ(Calvatone)」(北部ロンバルディア州クレモナ県) を、アメリカのウエスタン風に仕立てた造語が曲名になっています。
日本人として気になるのは、歌詞に“Kimono(着物)”という日本語が入り込んでいること。
彼はかなりの親日家のようで、SNSなどを見るとこれまでも度々プライベートで来日しているようです。時には原詩と並べて日本語訳を入れたショート動画をUPし、「J-Popで一番好きなのはBump of Chicken」と、彼らの楽曲「ファイター」を日本語詞のままカバーする動画も。
【6/7(日) 18:00~18:45】
サンレモ初出場でブレイク中Maria Antonietta e Colombre(マリア・アントニエッタ・エ・コロンブレ)
初日6/6(土)にそれぞれのソロステージを披露する2人がいよいよ2日目は本領発揮のデュオステージを披露します。
何と言っても2月終わりに開催したサンレモ音楽祭に初出場して、全国区の知名度を得てブレイク中の2人のパフォーマンスが早くも日本で拝めるのは幸運ですね。
代表曲:「La felicità e basta(ラ・フェリチタ・エ・バスタ / 意:幸せ、ただそれだけ)」
そのサンレモ音楽祭出場曲で、MVでは博物館に侵入してアラートが鳴り、マリアとコロンブレの2人の逃避行が始まる設定。日本(!)や宇宙にまで逃げるのが見どころですが(AIによる合成映像のようです)、いよいよその彼らがリアルに日本の土を踏むことになるのは運命的ですよね。
「2人で一緒にいればずっとうまく闘える。だから、ただそれだけのシンプルな幸せを、自分たちの手で掴みに行こう」と、お互いを鼓舞し合うポップでロマンチックな楽曲です。(彼らはプライベートでもパートナー関係でもある)
【6/7(日) 19:00~20:00】
現代R&Bの旗手Aiello(アイエッロ / 今年41歳)
2日間に渡るItalia Amore Mioのオオトリのステージを務めます!
ソウルやR&Bの影響を受けて自身の音楽スタイルを築き上げたアイエッロは5年前のサンレモ音楽祭2021に初出場して全国区の知名度を上げました。
代表曲:「Sotto sotto(ソット・ソット / 意:心の奥底で)」(2026)
2026年5月8日にリリースしたばかりの楽曲で、お互いの幸せを願いつつも「心の奥底(Sotto sotto)では、まだ一緒にいたい…」と素直に伝える、成熟した大人の切なさが漂っています。
両日ともステージを楽しみ、イタリアの音楽シーンのあらゆる角度、あらゆる立ち位置のアーティストの世界を肌感覚で実体験するのがオススメです!
Buon divertimento!(ブォン・ディヴェルティメント!/ 楽しみましょう!)