イタリアワイン好きにとって垂涎の地「Valpolicella ヴァルポリチェッラ」から、16のワイナリーと協同組合が参加して開催されたウォークアラウンド試飲会。桜の開花を迎えたホテル椿山荘東京の広間が、イタリアワインの芳しい香りに包まれました。
アマローネで名高いイタリア屈指のワイン産地
「ヴァルポリチェッラ」は、イタリア北東部ヴェネト州のヴェローナ近郊で造られる、世界的に有名な赤ワインと産地のこと。伝統的に“果実の豊富な谷”と呼ばれ、古代ギリシャ時代からワイン造りの歴史を持つ名醸地です。コルヴィーナやロンディネッラ等の品種が主体で、フレッシュなワインから濃厚なフルボディまで、幅広いスタイルのワインが醸造されています。

ヴァルポリチェッラの主なワインについてご紹介します。
・Valpolicellaヴァルポリチェッラ DOC:若々しく、酸味のあるサクランボのような果実味を楽しめるライト~ミディアムボディ。
・ValpolicellaRipassoヴァルポリチェッラ・リパッソ:アマローネの搾りかすで再発酵させた、複雑でコクのある「ミニ・アマローネ」とも呼ばれる人気ワイン。
・Amarone dellaValpolicella DOCG アマローネ・デッラ・ヴァルポリチェッラ DOCG:陰干ししたブドウから造られる、極めて濃厚で長期熟成可能な最高級赤ワイン。
・Recioto della Valpolicalla DOCGレチョート・デッラ・ヴァルポリチェッラ DOCG:陰干しブドウから造られる甘口のデザートワイン。

どのブランドでも最高級ワインに君臨するのが「アマローネ・デッラ・ヴァルポリチェッラ DOCG」。収穫したブドウを数カ月にわたって乾燥させ、糖度と旨味を凝縮させるアパッシメント法により、高いアルコール度数(通常15%以上)と重厚なコク、ドライフルーツのような芳醇な香りを特徴とする、唯一無二のフルボディワインです。
父から子へ伝えられた伝統
1790年からワイン造りを行ってきたフラッカローリ家のワイナリーを受け継いだ「BORGHETTI GIAMPIERO ボルゲッティ・ジャンピエロ」。現当主のジャンピエロさんは、13歳の頃から父パオロさんの仕事を手伝い始め、ボトルの瓶詰めやラベル貼り、コレクション用ボトルへの封印作業を行ってきたそう。
「幼い頃からこの仕事に携わることで、父からブドウ畑での作業からワインの販売にいたるまで、あらゆることを学びました」とジャンピエロさん。こちらのワインの特徴は、酸が際立つフレッシュな味わいで、気軽に飲める味わい。「タレ付きの焼き鳥や魚の照り焼きなど、甘みがあって脂ののった料理が酸との相性がよくおすすめです」。


BORGHETTI GIAMPIERO 公式サイト https://www.borghettigiampiero.it/en/
自分たちでワイン造りに挑戦した注目のワイナリー
何代も続く歴史ある老舗から新進気鋭まで、個性豊かなワイナリーが揃った今回の試飲会。「TERRE DI LEONE テッレ・ディ・レオーネ」は、ご主人のお祖父様からオリーブ畑を譲り受け、それを徐々にブドウ栽培へと転換し、ご夫妻でワイン造りを始めた新しいワイナリーです。
ボトルのラベルに描かれているイラストは、キアラさんが自ら描いているそうです。「ヴァルポリチェッラのボトルはピノッキオ、マリオネットですね。その閉塞感から、自分たちのやりたいことを表現できるかもしれないという安心感、そして自分たちの道が拓けたという物語を表現していて、それはみんなの人生にも通じると思っています」。


「テッレ・ディ・レオーネ」は、450mの丘の上で栽培されたブドウを使ったフレッシュでエレガントなワイン。ヴァルポリチェッラは13度、リパッソで14度と、アルコール度数が低いのも特徴です。「バランスが良いのでアルコール度数を抑えても美味しく、軽くて飲みやすいワインに仕上がっています」。そして、色合いが美しいアマローネは2013年醸造。8年間は樽、その後ボトルで2年間熟成させた自信作は、柔らかな飲み口と馥郁たる香りが広がり、何杯でも飲みたくなる極上のワインでした。

TERRE DI LEONE
お問い合わせ:info@terredileone.it
ワインに精通したガスパーリ氏が手がけるワインセラー
名門ジュゼッペ・クインタレッリで修行を積んだワインコンサルタントのチェレスティーノ・ガスパーリ氏が、2003年に自ら設立したワイナリー「Zýmē ジーメ」。古代の伝統と現代技術を融合させ、固有品種を重視した、複雑で濃厚なヴァルポリチェッラやカイロスなどのプレミアムワインを生産しています。

笑顔いっぱいのワイングラスをカジュアルに表現したラベルの「Valpolicella Reverie ヴァルポリチェッラ・レヴェリ」は、ヴァルポリチェッラの“ジュニア版”ともいうべき辛口の赤ワイン。フレッシュで軽やかな飲み口は、これからワインの世界に親しみ始める若い世代に最適な一本です。

日本語も上手なアルベルト・レキュペーロさんがセールスを担当していて、食前酒としてはもちろん、鶏肉料理やフレッシュでやわらかなチーズ、スープ、生ハムやサラミとのペアリングがおすすめです」と教えてくれました。
Zýmē 販売サイト
https://www.estatewinesjapan.com/ja/maker/%E3%82%B8%E3%83%BC%E3%83%A1/
ファミリーで醸し出す至高のアマローネ
今回のオールアラウンド試飲会で、ITALIANITYが「この1本」を選ぶとしたら、「I TAMASOTTI イ・タマソッティ」のアマローネ。深みのあるガーネットレッドが美しいフルボディの赤ワインは、チェリーの香りにバルサミコやスパイスのニュアンスが調和し、バニラやチョコレートを感じさせる心地よい余韻が広がります。

ファミリーでワイナリーホテルを営む「イ・タマソッティ」は、すべて手作業で収穫して最良の房のみを選別。「専用の木箱で12月まで自然乾燥させたブドウは、果皮とともに長期間マセラシオンを実施することで、しっかりとしたボディとエレガントなまろやかさを引き出しています」と語ったのはサビーナさん。オーク樽で熟成される間にマロラクティック発酵が自然に行われ、36か月後にアッサンブラージュし、ボトルでさらに12か月熟成。こうした丁寧な過程を経て、完璧なアマローニが醸し出されます。

I TAMASOTTI 公式サイト https://itamasotti.it/en

ヴァルポリチェッラから16のワインセラーと協同組合が参加し、日本のインポーター、イタリアンレストラン関係者、メディアが来場し、試飲しながら各ワインセラーの個性を堪能した「Valpolicella Walk Around」。この試飲会をきっかけに、北イタリアが誇る新たな個性のワインが日本に上陸し、イタリアワイン愛好家の皆さんに楽しんでいただけることを願っています。