
年間生産数は極少量
生産量が驚くほど少なく、年間4,000本から10,000本と言われているオルネッライア・ビアンコ。その2022年ヴィンテージが、今月イタリアでリリースされました。
トスカーナ沿岸地区のテロワールを表現したオルネッライア・ビアンコは、ボルゲリのソーヴィニヨン・ブランから造られた白ワイン。イタリアの名門フレスコバルディ家がオーナーの、オルネッライアが造ります。スーパー・タスカンの一つである赤ワイン「オルネッライア」と並び、ボルゲリの微気候と土壌のキャラクターをそのまま反映したスタイリッシュな白です。

2022年のブドウの様子
2022年の冬はほぼ平年並みの気温でしたが、春に入って冷涼で乾燥した気候になり、芽吹きは例年より少し遅れました。5月から、ボルゲリでは長期間、雨が降らず、生長、開花、実の色づきに影響を与えました。
夏に待望の雨が降って、ブドウに生命力が戻り、順調に成熟し、収穫期には、夜間の気温が大きく下がったため、酸と香りを十分にキープ。収穫時には理想的な条件が整い、区画ごとに最適のタイミングでブドウを摘みました。

醸造所に運ばれた後
ブドウは、早朝、手摘みされ、香り成分を最大限に引き出すため、醸造所へ運んだ直後に冷却します。房ごとに厳しく選果後、ゆっくり優しく圧搾し、澱を落とした後バリック、トノー、そしてシガー型の樽(新樽25%、使用済みの樽75%)へ移し、アルコール発酵を行いました。
発酵後、澱と接触させた状態で、さらに10カ月熟成させ、定期的にバトナージュを実施、いろいろな区画のワインをバランスよくブレンドした後、瓶詰めし、さらに18カ月の瓶熟を経て市場へリリース。

凛とした緊張感と深み
オルネッライアの生産管理マネージャーマルコ・バルシメッリ氏は、次のように述べています。「オルネッライア・ビアンコには、テロワールの可能性を最大限に引き出すというオルネッライアの哲学がそのまま表れています。エレガントさと、複雑さが絶妙なバランスを見せており、凛とした緊張感と深みのあるテクスチャーを持ち、オルネッライアを代表する白として、世界が注目するワインです」。

一生に一度は飲んでみたい!
長年ワイン業界にいながら、実は筆者も一度も試飲したことがないオルネッライア・ビアンコ。少ない生産量を世界中で取り合うので、日本に輸入されてくる本数にもかなりの制限があります。ワイン好きなら、一生に一度は飲んでみたいですね!
オルネッライア・ビアンコに合うであろうお料理を妄想しながら、いつか来るかもしれないその日を楽しみに、過ごしたいと思います。

©️Mami Whelehan

©️Mami Whelehan

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オルネッライアウェブサイト(日本語)
https://www.ornellaia.com/ja/