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建物を支える彫刻たち、街に隠れたテラモーネを見に行こう!

ワダシノブ

2022.10.19

イタリアの街で散歩中に、「あれなに?」と気になる建物がたくさんあります。 

その中でも目に付くのが、Atlasの存在です。 


アトラス(テラモーネ)とは 

Atlasとは男性の彫刻を柱、橋台、付柱などに施したものです。イタリア語ではTelamone(テラモーネ)と呼ばれます。知られている最古の例は紀元年のギリシャ、オリンピアのゼウス神殿です。 


名前の由来となる「アトラス」はギリシャ神話の登場人物。アトラスはマウレタニアの王で、占星術に精通しており、天文学を最初に研究した人物とされています。アトラスが丸い天球を肩にかついでいるのは、彼が世界を球体で表した最初の人物であるからと、古代ギリシャの歴史学者ディオドロスは記しています。 


カリアティード 

カリアティードはアトラスの女性版。女性の彫刻を柱に施したものです。有名なのはアテナイのアクロポリスのカリアティードです。 


これらはイタリアではロマネスク様式とゴシック様式の装飾芸術が盛んだった時期に広がっています。 


トリノ のテラモーネ

サンフランシスコ・ダ・パオラ通り 

サンフランシスコ・ダ・パオラ通りには、ライオンの皮を頭や肩にかぶったヘラクレスを描いた4つのテラモーネがあります。4人のヘラクレスがいかつく腕組みをしています。 

Priotti宮殿

Priotti宮殿は、Corso Vittorio Emanuele II通りにあるリバティ様式のトリノの歴史的な建物です。 


2組のテラモーネとカリアティードが左から右へ交互に配置されています。別々の方向を見ているので、仲が悪いのかも……。


Visitation教会

Visitation教会はXX Settembre通りにあります。ここは不思議なテラモーネで、二人の少年の姿をしているなのですがなぜかお腹が膨らんでいます。 


郵便局

Via Vittorio Alfieri, 10, 10121 Torino TOにある郵便局です。入り口にカリアティードのあります。建てられた年代はあまり古くないのですが、中も見どころがあります。もちろん郵便局としての機能もあります。イタリアの郵便局なので、待つのが苦ではない人だけおすすめします。 

他にもまだまだたくさんあります。イタリアに来られたら上を見ながら歩いてみてください。