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全部見た?シチリアが舞台の映画特集

ワダシノブ

2022.07.06

7月はシチリア特集!以前紹介したNetflixのドラマシリーズもシチリアが舞台ですが、今回は映画です。



シチリアを舞台にした4本の映画をご紹介します。


山猫

1973年 ルキノ・ヴィスコンティ監督


Se vogliamo che tutto rimanga com'è, bisogna che tutto cambi

もし、すべてをそのままにしておきたいのなら、すべてを変えなければならない

イタリア映画と聞いて多くの人が思いつく名作ですね。イタリア統一時期の没落していくシチリア貴族の様子を描いた物語です。この映画の舞台はパレルモです。


この映画の見所は、なんといっても豪華絢爛たる衣装や舞台設備です。実際の貴族の館で撮影し、本物の貴族がエキストラ参加していたことは有名です。蝋燭の光やウィッグ、衣装の重みを感じます。そして、本当に暑そう……。



マレーナ 

2000年 ジュゼッペ・トルナトーレ監督


ニューシネマパラダイスのトルナトーレ監督作品。この作品でモニカ・ベルリッチが一躍時代の象徴となりました。第二次世界大戦中のシチリアを舞台に、戦争に翻弄されていく女性の悲しさやたくましさを描いています。何よりもモニカ・ベルッチが歩くシーンの美しさ。人目につくほどの美しさを持つ女性の生きづらさの話でもあるなぁ、と今見ると思います。噂話は怖いです。



波の上の2人 

2021年  マシミリアノ・カマイティ監督


Netflixで配信中の、シチリアを舞台にした青春映画です。
夏のボートの合宿で出会った2人の物語。ここに出てくるヨットセーリングは、日本ではあまり馴染みがないですが、競技スポーツとしてイタリアでは盛んに行われています。


主人公2人は注目の俳優、エルビラ・カマローネ(Elvira Camarrone)とクリスチャン・ロベルト(Christian Roberto)どちらもシチリア出身です。

シチリアを征服したクマ王国の物語

2019年 ロレンツォ・マットッティ監督


カンヌとアヌシー国際映画祭で公式上映されたアニメーション映画です。監督のロレンツォ・マットッティはイラストレーター・漫画家 としても有名で、雑誌ニューヨーカーの表紙を飾ったこともあります。


このアニメーション映画の何よりも見所は、その画面の美しさです。絵本のような色使いと画面構成。そしてユーモラスな動き。
物語の時代は特に設定されていないのですが、服装などを見るとルキノ・ヴィスコンティの山猫の頃のような第一次世界大戦頃のイメージなのかなと想像されます。



実は他にも最近の作品でもシチリアが舞台の映画はたくさんあるのですが、日本での公開や配信が少ないので見つけるのが大変です。


こちらの4本、夏のおともに是非!


世界が注目したコンクラーベを経て第267代教皇レオ14世が誕生

Keiko Shimada

2025.05.09

フランチェスコ教皇の逝去を受けて始まったコンクラーベ2日目午後、4回目の投票でシスティーナ礼拝堂の煙突から白煙が上がり、新教皇が誕生しました。第267代教皇レオ14世は、史上初の米国出身の教皇。ローマ・カトリック新時代の幕開けです。


コンクラーベ2日目午後、白煙が立ち昇る

日本でもヒットしている映画「教皇選挙」で描かれたコンクラーベは、いつ決まるかわからない、今日かもしれないけれど、1カ月先かもしれない。そんな緊張感に包まれ、5月7日にスタートしました。そして2日目の5月8日、ローマ時間18時7分、4回目の投票によって、新教皇が選出されたことを表す白煙がシスティーナ礼拝堂の煙突から立ち昇ったのです。広場に集まったカトリック信者たちからは大きな歓声が湧き上がり、白煙を祝福するかのように、バチカンの大聖堂の鐘楼から鐘の音が響き渡りました。

普段からたくさんの信者や観光客が集まるバチカンのサン・ピエトロ広場

第267代ローマ教皇に選出されたのは、米国出身のロバート・フランシス・プレボスト枢機卿(69)。レオ14世を名乗り、世界14億人の信者を束ねる存在となります。米国出身のレオ14世は、司祭として約20年間をペルーで過ごし、恵まれない人や移民に寄り添う姿勢をもつ人柄が知られています。


第267代教皇レオ14世、はじめての祝福

新教皇レオ14世は、新教皇選出の白煙が昇って1時間余りが経った19時23分、バチカンの大聖堂のロッジアに立ち、ローマと世界に最初のメッセージと祝福を送りました。


「あなたがたに平和があるように。

親愛なる兄弟姉妹の皆さん、この言葉は、復活されたキリストの最初の挨拶です。キリストは、善き羊飼いとして、神の羊の群れにいのちを捧げました。

わたしもまた、この平和の挨拶が皆さんの心に入り、皆さんの家庭や、あらゆる人に、あらゆる場所の、すべての民、すべての地に届くことを願います。皆さんに平和がありますように。

これは復活されたキリストの平和です。それは武装しない平和、静かで、謙遜な、忍耐強い平和です。それは神から来るものです。神はわたしたち皆を無条件に愛されます。

まだ、わたしたちの耳には、ローマを祝福した教皇フランシスコのか細い、しかし常に勇敢な声が響いています。あの復活祭の朝、教皇フランシスコはローマを祝福し、そして全世界に祝福をおくりました。その同じ祝福をわたしも後で皆さんにおくることをおゆるしください」

新教皇レオ14世となったロバート・フランシス・プレボスト枢機卿(WIKIMEDIA COMMONS)

これはレオ14世が送った最初のメッセージと祝福ですが、逝去したフランチェスコ教皇への言及もありました。世界に大きな影響を与えたフランシスコ教皇の後を受けて、信者14億人のローマ・カトリックを新教皇がどう導いて行くのか。今後も世界の注目が集まります。