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「本物の」サラミやハムを広めるプロジェクト『Arigat-EU (アリガ-テウ)』。本場イタリアの味がじわりと日本で浸透中

本場イタリア産の加工肉たちが日本でもっと身近に楽しめる日も近いかも!?

イタリアを旅行すると、朝食やサンドイッチに入っている何気ないハムやソーセージの美味しさに気づくはず。それもそのはず、イタリア国内で流通する加工肉の多くは「DOP」や「IGP」と呼ばれる、名産品の品質を保証する厳格なルールによって生産されるから。そんなイタリアの味に慣れてしまうと、日本で食べるハムやソーセージが物足りなくなってしまう人も多いのでは?

サラミニ・イタリアーニ・アラ・カッチャトーラDOPのパニーノ。「カッチャトーリ(CACCIATORI)」の名でも知られており、その栄養価と手軽さから携帯食として重宝されてきたそう。

そんなイタリアの味が恋しい人たちに朗報となるイタリア発のプロジェクトが、日本のレストランで少しずつ進行しています。そのプロジェクトの名前は『Arigat-EU (アリガ-テウ)』。

「Arigat-EU、本物のヨーロッパのデリ肉」紹介キット

『Arigat-EU、本物のヨーロッパのデリ肉』プロジェクトとは?

欧州連合(EU)と、イタリア名産のサラミ・ソーセージ・ハムを生産する3団体「モルタデッラ・ボローニャ(IGP)」、「サラミニ・イタリアーニ・アラ・カッチャトーラ(DOP)」、「ザンポーネ・モデナ /コテキーノ・モデナ(IGP)」が共同で運営するキャンペーンです。イタリアの高品質な加工肉食品とそれらを使った食文化を日本に紹介することを目的に活動しています。

2018年から3年間に渡って、日本に本場イタリア産の肉製品を広めることが目的の本プロジェクト。東京五輪の年には、もっと手軽にイタリアのハムやサラミが手に入るようになるかもしれません。

今回は日本で本場イタリアの味を広めるために活動している『Arigat-EU』の活動を少しだけお伝えします。

ラグジュアリーホテルのエグゼクティブシェフが手がける料理に舌鼓

「Arigat-EU」の日本での活動の第一弾として、ラグジュアリーホテル 「シャングリ・ラ ホテル 東京」のイタリアンレストラン『ピャチェーレ』の総料理長アンドレア・フェレーロシェフが、ザンポーネ、モルタデッラ、カッチャトーラなど、イタリアの食卓で愛されている肉製品を使用した特別ディナーを創作し、食のインフルエンサーに提供しました。

また、表参道の注目のイタリアン『フラテリ パラディソ』で、ホテル・レストラン・カフェの従業員、約100名を集め、イタリア産の食品の歴史・品質を学ぶセミナーを実施。神楽坂の『リストランテ ステファノ』のファストロ・ステファノシェフによるトークとクッキングも行い、参加者の頭とお腹に、しっかりとイタリアの「本物」の加工肉製品についておさめてもらいました。

ステファノ・ファストロ氏によるライブトークとクッキングショー

12月には、日本人ジャーナリスト6名が食の本場イタリア エミリア=ロマーニャ州を巡るツアーを開催。美食の街ボローニャの伝統料理を学んだり、2018年「世界のベストレストラン50」で見事ナンバー1に輝いた『オステリア フランチェスカーナ』のマッシモ・ボットゥーラシェフとのインタビューなど、イタリアの食文化の真髄を体験し、日本のメディアに発表しました。

italia 2018年12月にイタリアのエミリア・ロマーニャ地方で開催されたプレスツアーの参加者とミシュランシェフ、マッシモ・ボットゥーラ氏(ボローニャにて撮影)

そして、2018年の1年間に、東京で200軒以上のレストラン・フードデリが『Arigat-EU』の味を紹介。それぞれのお店ではシェフたちが工夫をこらしたレシピを考案、多くの人たちが本場イタリアの味を口にしました。あなたのお口も知らないうちに本場イタリアの味に慣れているかもしれません。

『Arigat-EU』の味を楽しめるレストランはこちらをチェック:
http://www.arigat.eu/restaurants-promotion

2020年までに日本の7人に1人がイタリアの本物の味を味わってもらうために『Arigat-EU』は活動中

『Arigat-EU』は、2020年までに日本の人口の7分の1にあたる1,800万人の消費者に、本場のイタリアの味を味わってもらうことを最終目標としているそうです。

最後に、「モルタデッラ・ボローニャ(IGP)」組合の理事長であるジャンルイージ・リガサッキ氏は、日本での活動に対して下のようにコメントを残しています。

「イタリア料理は世界で最もポピュラーな料理の一つであり、日本料理と多くの共通点を持っています。それは素材を厳選して使用していることです。多くのイタリア料理は数種類の素材のみ使って作られることが多く、日本の食卓でもイタリアの加工肉製品が受け入れられるものと考えています。また2018年の活動を通じて、日本の皆様がイタリアの食品に対して予想以上の注目をいただけたことを大変嬉しく思います。2019年は味だけでなく、それらが持つ歴史や製造過程、DOPやIGPという制度に関しても、多くの日本の皆様に知っていただけるように活動を続けていきます。」

今後、日本にいながら本場イタリアの味を楽しめるチャンスがますます増えそうです。